陰陽五行説と東洋医学

湿の特徴|東洋医学の気候と体調の関係

湿の特性

気候の移り変わりは自然の摂理で、悪いものではありませんが、東洋医学では気候の変化が体の適応能力を超えてしまった時、病因になりえると考えます。気候は、[風火暑湿燥寒]の[六気]で表されます。これらが変化し、病因になってしまうと[六淫](りくいん)と呼ばれます。このページではその6つの要素の中の[湿]の特徴の説明をしていきます。[六淫]についての詳細は下記へ。

※図や表以外で、東洋医学の言葉は全て[ ]の中に表しています。例えば、[心]は東洋医学での[心](しん)を表し、普通に心と書いてある場合は、通常の「こころ」を表しているとお考え下さい。そして[ ]内の言葉はまとめて東洋医学の言葉一覧のページで意味を調べられます。

目次

  1. [湿]のイメージ
  2. [湿]の特徴



[湿]のイメージ

[湿]のイメージは、スライムの質感を思い浮かべてみてください。[湿]は普通の水分とは違って、重く、ドロドロ、ネバネバ、ベタベタな感じです。そのため、汚れをつけやすく、濁っています。粘着性があって、色々なところにくっつきます。このイメージから、具体的な[湿]の特徴を見ていきます。

[湿]の特徴

五行
五臓
五気 湿
六気 湿
六淫 風邪 火邪暑邪 湿邪 燥邪 寒邪
五季 土用(長夏)

重い・汚い

私たちの体には水分が沢山あります。体にとって必要な水分は、きれいで濁っていなく、サラサラして軽いイメージです。反対に、[湿]には重く濁った性質があります。そのため[湿]が[湿邪]になると、身体が重い、手足がだるい、頭が重いなどの症状が現れます。

粘性

[湿]にはベトベトする粘性があります。そのため[湿]が[湿邪]になると、分泌物がべとつきます。例えば、大小便の切れが悪い、汗がベトベト、朝起きたときに唾がベトベトなどです。

反復しやすい

[湿]に関する症状は反復して出てきやすい性質があります。再発して治りにくいです。例えば、リウマチは[湿邪]からくる病気ですが、乾燥した時期には軽減しても、梅雨の時期などに再発しやすいなどの性質があります。

下へ行く

水は上から下へと流れます。[湿]も同じで、体の下へと行くので、体の[陰]の部分(下部)に症状がでることが多いです。上部に症状があっても、徐々に下へと移動する傾向があります。例えば足のむくみなどがあげられます。ちなみに顔のむくみは上部の症状なので、[風邪]が原因のことが多いです。

[気]にダメージ

[湿]は[陰]で[気]は[陽]です。そのため[湿]が[湿邪]になると、[気]の機能にダメージを与えます。重く粘性があるので、体の[臓腑]に詰まってしまいます。そうすると、[気]がスムーズに流れなくなり、全身の様々な機能を低下させてしまいます。そこから、胃のつかえ感、嘔吐、大小便がすっきり出ない、などの症状が出てきます。

[脾]にダメージ

[湿邪]は[脾]がとても苦手な[邪]です。[湿邪]が体内に溜まると、[脾]の運化作用が失調し、それに関する不調が出てきます。食欲不振、お腹がつかえる、嘔吐、手足のむくみ、手足が重いなどです。

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