Nakshatra

14, チトラー(Chitra)の意味|ナクシャトラの解説|インド占星術・ジョーティッシュ・ヴェーダ

ナクシャトラとは、地球から見た月の通り道である白道をを27に分けたものです。ナクシャトラ自体の説明は下記のナクシャトラのページをご覧ください。ここではナクシャトラの14つ目、チトラーの説明をしていきます。

ナクシャトラとは ナクシャトラ一覧

目次

  1. チトラーの意味
  2. チトラーのパーソナリティー
  3. チトラーのデータ
  4. チトラーの特徴詳細



チトラーの意味

自分の魂の秘密に気づく場所

Chitraは反射、美しい絵といった意味があります。チトラーの人はとても魅力的です。反射は魂の反射という意味で、チトラーが魂の可能性を反映していることを示します。このナクシャトラはチトラグプタとも関連しています。Guptaとは秘密という意味で、Chitra Guptaとはヤマの助手で、アカシックレコードを保存している神です。とても深いレベルでは、チトラーは人間の深い秘密を知っています。この位置に到達するには、タマスの世界への執着を無くし、本当の自分を思い出すことが必要です。チトラーが体験する人生経験には2つのタイプがあります。一つは完全に物質的な世界に没頭し、自分のスピリチュアルなポテンシャルに気づかない体験。もう一つは環境や状況が彼らにより高次の本質を認識させてくれることを体験する人生です。人格が変化していくときは人によっては苦痛が伴うかもしれません。エゴが切り離されなければならず、その後に内なる魂が現れます。



チトラーのパーソナリティー

月のナクシャトラがチトラーの人のパーソナリティーを説明していきます。インド占星術では全ての惑星がどのナクシャトラに位置するかを見ますが、その中でも特に月のナクシャトラは重要視されていて、パーソナリティーにも影響を与えます。自分の月のナクシャトラをチェックしたい場合はこちら

ナクシャトラファインダー

チトラーの人は勤勉で社交的です。どんな人とも良い関係を築くことができる人です。人間関係では感情的な部分もありますが、常に損得をよく理解しているので、社会生活で感情に支配されることはありません。いつもエネルギーで溢れていて、勇気があります。勇気をもって挑戦することは、人生のあらゆる場面で直面しますが、それに勝利し、進んでいきます。ゆっくり座っていることが好きではなく、何か常にやって忙しくしています。今の仕事が終われば、すぐに新しい仕事を始めます。休むという言葉を知らないかもしれません。ビジネスが得意で、多くの成功を収めるでしょう。コミュニケーションはうまいですが、怒りっぽいところもあります。直観力に優れているので、チトラーの人の判断が間違うことは殆どありません。しかし頑固な性格により、反対意見に直面することもあります。そんなことも最中的には成長に役立ちます。チトラーの人は物質的な生活も大切にします。物質的な傾向が強い場合、自分のアイデンティティが持っている物に反映されやすく、何を持つかにとてもこだわりがある人が多いです。誰かがチトラーの人の宝物を取り上げようとするなら、感情的にあり、自分を見失うかもしれません。一方、精神的な傾向が強いチトラーの人は、人道主義者で、貧しい人やホームレスの人と一緒に働くなどといった、奉仕の行動をする傾向があります。


更に専門的にチトラーの特徴を知りたい人は下へ進んでください。

チトラーのデータ

※インド占星術の星座はサイデリアル方式のため、一般的な西洋占星術の星座とは位置にズレがありますのでご注意ください。

名前 Chitra
読み方 チトラー、チットゥラ、など
名前の訳 華麗で際立った
天文学の星 おとめ座α星=スピカ
星座の対応 おとめ座 23°20′ – てんびん座 6°40′
支配星 火星
神様 Tvashtar
シンボル 真珠
人生の目的 カーマ
動物
ジェンダー
ドーシャ ピッタ
エレメント
グナ タマスータマスータマス
カースト ファーマー
ガナ Rakshasa(悪魔)
方角 西
Pay, Po, Raa, Re
性質 ソフト
モード
身体
鉱物 コーラル
ラッキーナンバー 9

パダ|Padas

Pada 1 しし座
Pada 2 おとめ座
Pada 3 てんびん座
Pada 4 さそり座

チトラーの特徴詳細

支配星:火星

火星は沢山の勇気を与えてくれるダイナミックな惑星です。チトラーの性格は、自分の可能性を自分で見つけられるかどうかによって異なります。内側の美は見事に隠されているので、もし欲望に支配されてしまっていたら、怠惰で利己的な面が表に出てきて、美しさは隠れたままです。初期の段階で、チトラーの人は目に見えるもの以上のものが人生にはあると気づいています。火星は内側の可能性を外に出していく勇気と自信を与えてくれます。そのため彼らは、次の人生のステージがもたらすことや、直面しなければならない障害があっても恐れません。潜在的な才能を外に出すと、第2の性質が出てきて、真の美しさが現れます。



神様:Tvashtar 

トヴァシュトリがチトラーを支配している神で、天の建築家です。彼は個人の外側のペルソナを作ることを担当しています。トヴァシュトリはカットされていない石から美しい彫刻を作ります。カットされていない石は、物質の世界に包まれた人間を象徴しています。チトラーはタマスのエネルギーに繋がっていて、本当の美しさは隠れています。トヴァシュトリは石をカットし、物質的な生活を切り離し始めます。このプロセスはチトラーにとって非常に痛みを伴う場合があります。上辺だけを見ると引き裂かれたと感じるかもしれませんが、ゆっくりと内側の光が通ってきます。トヴァシュトリは神の職人で、リグヴェーダの中では理想的な芸術家と考えられています。ブラフマー、プラジャパティ、ヴィシュワカルマ(天の建築家)の別名でもあります。ヴィシュワカルマは偉大な斧を巧みに使い、インドラの電光を偽造しました。彼は長寿を与える人で、生殖の力を与え子孫を繁栄させます。彼はブリハスパティ(木星)を創り、天・地・水・金星の祖先のブリグと一緒に火を生み出しました。これはチトラーに、様々なレベルで偉大なクリエイティブなエネルギーを与えます。アイディア、アーティスト、建築家、俳優などは全てチトラーとリンクしています。

ナクシャトラと神様・シンボル

シンボル:真珠

チトラーのシンボルは真珠です。真珠は固い殻の中にあり、光沢のある真珠はその殻を壊さないと現れません。真珠が出来上がるにはとての長い時間がかかります。それと同じように、人間の中の真珠が現れるには沢山の生と死を繰り返すと考えられています。この殻を破るプロセスは大変なこともあります。個性が輝く前に、ものすごい変化が必要になります。真珠はサンスクリット語でmuktaと言い、スピリチュアルな悟りを意味します。チトラーは、世俗的な責任を放棄することに関わりながら、個人の望みの最高の形に集中します。

ナクシャトラと神様・シンボル

動物:虎

アイヤッパ(Ayyappa)は禁欲的な神で、シヴァとモヒーニ(Mohini)の子供です。モヒーニは、不死の薬であるアムリタを悪魔から奪わなければならなかったときにヴィシュヌがとった形でした。アイヤッパはマニカンタンという人の化身になりました。彼は森の中で一人ぼっちだった子供で、ラジャセカラ王の養子になりました。後継者としての即位の儀式が行われたとき、他の子どもがいたので女王が反対をしました。そこで彼女は病気を作って、雌の虎のミルクだけがその病気を治すと王様にいいました。マニカンタンは母親の為に虎のミルクを手に入れることを買って出ました。誰もが殺されてしまうと思いましたが、彼はすぐに虎に乗って、その子供も引き連れて戻ってきました。そして王様も女王様も彼は普通の息子ではないと気づきました。チトラーとアイヤッパのつながりは、チトラーがシヴァとヴィシュヌ両方の資質を具現化していることを示しています。しかしアイヤッパは彼らに捨てられていて、それはチトラーに対処しなければならない子育ての問題があることも示しています。スピリチュアル的に成長をしていれば、チトラーの性格はとても強くなります。アイヤッパは虎という飼いならすのがとても難しい動物に乗ります。それはチトラーが決意した場合、自分の中の虎を飼いならし、運命を自分でコントロールする事ができることを示しています。

ナクシャトラと動物

人生の目的:カーマ

カーマはとても実践的なレベルの望みや必要性と関連しています。チトラーの下では、人生を最大限に表現することに情熱があります。チトラーには、強烈な物質主義と完全なスピリチュアルな2つの極性の人生があります。カーマはクリエイティブな表現に関わり、チトラーはアート、映画、書くこと、考えること、その他クラフトやアートなどが不可欠な分野で、非常にクリエイティブな能力を発揮します。

ナクシャトラと人生の目的

星座:おとめ座とてんびん座

チトラー
おとめ座 てんびん座
1パダ 2パダ 3パダ 4パダ
しし座 おとめ座 てんびん座 さそり座

チトラーはおとめ座とてんびん座にまたがっています。おとめ座は理想主義のステージでてんびん座はバランスを取ろうと努力する場所です。ここは魂が自分の反映を見る場所です。チトラーには通常2種類のタイプがいて、1つのタイプはこの目に見える世界を超えたものを認識しないタイプと、もう1つは突然魂と向かい合ってその関係性を再構築しようとするタイプです。おとめ座のチトラーでは物質的な部分を追い求める傾向にあります。そこには知的な魂の理解はありますが、あまり深いつながりはありません。てんびん座のチトラーは、さらに深い魂とのつながりを求め、魂と現実世界の間のバランスを取ろうとします。

ナクシャトラとパダ




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