縮砂（しゅくしゃ）の効果効能

東洋医学で使われる生薬の紹介をしています。副作用や組み合わせによる注意点などがある場合があります。すべての情報を網羅しているわけではありませんので、使用の際は必ず専門知識のある人に相談してください。

目次

縮砂のデータ 縮砂の特徴 縮砂の使い方

縮砂のデータ

名前	縮砂（しゅくしゃ）、砂仁（しゃじん）、縮砂仁（しゅくしゃじん）など
英語	Amomum Seed
ラテン名	Amomi Semen
科名	ショウガ科：Zingiberaceae
学名	Amomum xanthioides Wallich（シュクシャ）
使用部位	種子の塊
成分	精油（ボルネオ―ル、ボルニルアセテート、リナロール、d-カンファ―、ネロリドール）
四気	温性
五味	辛
帰経（臓腑弁証）	脾、胃
効能分類	去湿健胃薬

その他の縮砂に関する記事をチェック： #シュクシャ

縮砂の特徴

※図や表以外で、東洋医学の言葉は全て[ ]の中に表しています。例えば、[心]は東洋医学での[心]（しん）を表し、普通に心と書いてある場合は、通常の「こころ」を表しているとお考え下さい。そして[ ]内の言葉はまとめて東洋医学の言葉一覧のページで意味を調べられます。

特徴

日本ではシュクシャの種子を使用します。中国では陽春砂（ようしゅくしゃ）の種子が使われます。藿香と同様に、芳香によって[湿]を除く、芳香化湿薬に分類されます。

東洋医学の効能

芳香化湿作用

香りによって[気滞]を除いて、胃腸にまとわりついた[痰]を除去し、機能を回復させる働きがあります。[痰]によるだるさ、胃もたれ、食欲不振、膨満感を治します。さらに胃腸の機能が低下して起こる嘔吐、下痢などを治します。

安胎作用

婦人科系の[陽気]を活性化し、安胎をする働きがあります。つわりや切迫早産の防止に使われます。

適応症

お腹の張りと痛み、飲食の停滞、のどが塞がって嘔吐する、冷えによる下痢、流産予防など

縮砂の使い方

ブレンド例

胃腸の冷えを除きます。

縮砂＋茴香

胸腹部の[気]を巡らし、悪心、嘔吐、痛みを止めます。

縮砂＋枳実

『漢方294処方生薬解説』より

処方例

配合されている漢方薬の一例です。

安中散	温裏剤
化食養脾湯	消導剤
響声破笛丸	清熱剤
香砂平胃散	祛湿剤
香砂養胃湯	祛湿剤
香砂六君子湯	補気剤

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