各生薬の効能

鬱金(うこん)の効果効能|東洋医学の生薬・ハーブ・薬草・食薬

鬱金(うこん)の効果効能

東洋医学で使われる生薬の紹介をしています。副作用や組み合わせによる注意点などがある場合があります。すべての情報を網羅しているわけではありませんので、使用の際は必ず専門知識のある人に相談してください。

目次

  1. 鬱金のデータ
  2. 鬱金の特徴
  3. 鬱金の使い方



鬱金のデータ

名前 鬱金(うこん)、宇金(うこん)、郁金(うこん)など
英語 Turmeric
ラテン名 Curcumae longae rhizoma
学名 Curcuma longa Linné
使用部位 根茎
成分 精油(ターメロン)、橙黄色色素(クルクミン)など
四気 涼性
五味 辛・苦
帰経(臓腑弁証
気血水弁証 気滞瘀血
効能分類 理血薬、外用薬

その他の鬱金の記事をチェック: #ターメリック

鬱金の特徴

※図や表以外で、東洋医学の言葉は全て[ ]の中に表しています。例えば、[心]は東洋医学での[心](しん)を表し、普通に心と書いてある場合は、通常の「こころ」を表しているとお考え下さい。そして[ ]内の言葉はまとめて東洋医学の言葉一覧のページで意味を調べられます。

特徴

ターメリックとしてスパイスでも利用されています。ここでの鬱金は、秋ウコンとも呼ばれて、ターメリックという香辛料としても使われています。中国では鬱金というと春ウコンを指し、姜黄(きょうおう)ともよばれます。いろいろな種類があるので注意が必要です。

  • 秋ウコン:鬱金
  • 春ウコン:姜黄(きょうおう)
  • 紫ウコン:莪朮(がじゅつ)

東洋医学の効能

[気]を巡らし、経絡の通りを良くし、[気滞]を解消します。また、[血熱]を鎮めて、[瘀血]を解消します。そのため、[気滞]や[瘀血]が原因の胸や腹部の痛み、乳房の痛み、月経痛、打撲の痛みなどを和らげます。胆汁の分泌を促す利胆作用があるので、二日酔いに効果的です。外用としては、軟膏剤として患部の炎症を鎮めます。

適応症

胸や腹部の痛み、乳房の痛み、月経痛、打撲の痛み、二日酔い、吐血、鼻血、血尿、黄疸、できもの、腫れもの、湿疹や皮膚病の初期の痛みと痒み、抑うつや興奮、熱病による意識混濁など

注意事項

妊娠中は禁用、月経中に出血が多い人・気血両虚の人は注意、丁子と相性が悪い

鬱金の使い方

常用量

粉:1~2g、刻み:2~5g

ブレンド例

外用として、幹部の炎症を鎮めて痛みを抑えます。

鬱金+黄柏

『漢方294処方生薬解説』より

処方例

配合されている漢方薬の一例です。

中黄膏 外用剤




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