各植物油脂・キャリアオイルの効能

ひまし油(カスターオイル・キャスターオイル)効果効能|クレオパトラも美容に愛用!

ひまし油|カスターオイル|キャスターオイルの効果効能

目次

  1. ひまし油のデータ
  2. ひまし油の代表成分
  3. ひまし油の特徴
  4. ひまし油の効果効能
  5. 手作り石けんとひまし油



ひまし油のデータ

名前 カスターオイル、ヒマシ油、ひまし油、キャスターオイル、Castor oil
学名 Ricinus communis
科名 トウダイグサ科
使用部位
抽出方法 低温圧搾法(コールドプレス、冷搾法、常温絞り)
香り 独特のやや強い香り。
薄い黄色
使い心地 粘性がとても高い
酸化 酸化しにくい
浸透力 遅い
ブレンド 単独にもブレンドにも向いている
肌質 乾燥肌
部位 湿布やパックとしてボディーやフェイスに。
注意点 経口摂取の際は注意が必要。吐き気や下痢を起こす場合があります。アレルギー反応がある可能性も。
アーユルヴェーダドーシャ ※1 V- P± K±
ヨウ素価 83.8 ※2
鹸化価(NaOH) 129.9(125-134) ※2
鹸化価(KOH) 181.8(176-187) ※2

※1: V:ヴァータ、P:ピッタ、K:カパ、+:ドーシャを上げる、-:ドーシャを下げる、±:ドーシャに影響しない、=:ドーシャのバランスをとる

アーユルヴェーダの基本

※2: ヨウ素価と鹸化価の値は、下記の成分量をベースに計算した数値です。カッコ内の数字は、一般的に言われている数値の範囲です。これらは同じ植物のオイルでも、原料の種類、地域、抽出方法、商品やロットなど様々な条件によって変化する数値なのでお気を付けください。ヨウ素価と鹸化価の一覧と解説は下記をご覧ください。

鹸化価 ヨウ素価

ひまし油の代表成分

飽和脂肪酸
ステアリン酸 2.5%
パルミチン酸 2%
ヒドロキシステアリン酸 0.3-0.7%
一価不飽和脂肪酸
リシノール酸 85-92%
オレイン酸 2.5-6%
ガドレイン酸 1%未満
多価不飽和脂肪酸
リノール酸 2.5-7%
リノレン酸 1%未満

※『植物オイル・ハンドブック』より

脂肪酸について、脂肪酸の摂取方法などは下記をご覧ください。

脂肪酸 必須脂肪酸 オメガ脂肪酸 トランス脂肪酸



ひまし油の特徴

アーユルヴェーダでの治療に使用

ひまし油は、アーユルヴェーダの伝統医療として古くから使われてきました。キリストの御手と呼ばれるほど、様々な薬効があります。特に腹痛、座骨神経痛、リウマチ、腸の洗浄などにいいとされてきました。また、通痢剤としては一般的にもよく使われています。

クレオパトラも使用していた美容効果抜群のオイル

アーユルヴェーダなどでは主に健康面でのケアによく使われてきたひまし油ですが、美容面でも様々な効能があると言われています。その中心となる成分はリシノール酸で90%ほど含まれています。

低温圧搾のオイルを使う

低温圧搾のみで抽出されたひまし油が一番いい品質のものです。しかし、最後に高温の圧力をかけたり、溶剤抽出したりした製品もあるので注意が必要です。ほとんどのひまし油が、低温になると半固形状の沈殿物が出ますが、品質には問題ありません。

ひまし油の効果効能

鎮痛作用、抗炎症作用、抗菌作用、抗ウイルス作用、緩下作用、抗酸化作用、デトックス作用など

青あざや捻挫などの外傷に

青あざや捻挫などの外傷性のあらゆる傷みに、ひまし油の湿布は効果的と言われています。瘢痕形成作用があり、傷痕が治りやすいです。

シミを治す

瘢痕形成作用が傷の他にも、シミの消失を助けます。

爪を強くする

爪を強く、固くする働きがあると言われています。ネイル用のオイルとして、ひまし油とエッセンシャルオイルを混ぜたものを使用すると効果的です。

髪の毛を保湿、成長を速める

ひまし油は髪にもいいとされています。パーマやカラーで傷んだ髪や、乾燥した髪を再生させてくれます。保湿効果もあります。また、頭皮に塗布し、マッサージすることで、髪の成長を早めるとも言われています。

メイク落としに

ひまし油は、毛穴を開き汚れを落としてくれます。かつ、保湿効果もあるため、メイク落としには最適です。少し粘性が強いのでクセが気になる場合、ホホバオイルなどを混ぜて使用するといいです。

便秘解消とデトックスに

ひまし油の湿布を腹部に当てると、便秘解消にいいと言われています。体内の毒素が腸に行き、腸の働きを活性化させるため、便秘が解消され、デトックスにもなります。

代謝、免疫系にも

ひまし油の湿布やマッサージは体内の毒素を排出してくれるため、内臓の機能が向上し、新陳代謝がアップします。リンパや血液の流れがよくなり、免疫力が高まっていきます。

手作り石けんとひまし油

ひまし油は、リシノール酸が大半を占めているという他のオイルには無い脂肪酸組成になっています。ひまし油で作る石けんは、柔らかくなりすぎて、泡立ちも良くないので、あまりメインとしては使用しません。とても滑らかな質感で、肌や髪にいい成分なので、10%前後といった少量をメインのオイルに加えて利用するのが良いです。さらに硬さと泡立ちを良くするオイルと一緒に利用してください。

固形石けんの作り方 液体石鹸の作り方




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