各生薬の効能

桂皮(けいひ)の効果効能|東洋医学の生薬・ハーブ・薬草・食薬

桂皮(けいひ)の効果効能

東洋医学で使われる生薬の紹介をしています。副作用や組み合わせによる注意点などがある場合があります。すべての情報を網羅しているわけではありませんので、使用の際は必ず専門知識のある人に相談してください。

目次

  1. 桂皮のデータ
  2. 桂皮の特徴
  3. 桂皮の使い方



桂皮のデータ

名前 桂皮(けいひ)、肉桂(にっけい)、桂心(けいしん)など
英語 Cinnamon Bark
ラテン名 Cinnamomi Cortex
学名 Cinnamomum cassia Blume
使用部位 樹皮または周皮の一部を除いたもの
成分 精油(ケイヒアルデヒド)、ジテルペノイド、カテキン類、タンニンなど
四気 熱性
五味 辛・甘
帰経(臓腑弁証
効能分類 温裏薬

その他の桂皮の記事をチェック: #シナモン

桂皮の特徴

※図や表以外で、東洋医学の言葉は全て[ ]の中に表しています。例えば、[心]は東洋医学での[心](しん)を表し、普通に心と書いてある場合は、通常の「こころ」を表しているとお考え下さい。そして[ ]内の言葉はまとめて東洋医学の言葉一覧のページで意味を調べられます。

特徴

桂皮はシナモンの樹皮の部分、桂枝は小枝部分を使用します。二つを区別して考える場合もありますが、日本薬局方では「桂皮」としてだけ規定されているため、漢方の中では桂皮が使われている場合が殆どです。詳しい違いは桂枝のページをご覧ください。肉桂(にっけい)は桂皮の肉厚のものを指します。肉桂は強壮作用に力点が置かれ、桂皮と区別されています。

東洋医学の効能

体を温め、気血の流れを順調にして、冷えからくる痛みを取り除きます。下半身を中心に温めてくれます。手足の関節痛、しびれ、月経痛を和らげます。

適応症

関節・筋肉の痛み・しびれ、月経痛、月経不順、冷えによる腹痛、精神不安、めまい、不眠、[腎陽虚]による冷えや排尿異常、[脾陽虚]による食欲不振・胃もたれ・消化不良など

注意事項

[熱証]、[血熱]からの出血がある場合は禁忌、妊娠中は注意が必要です。

桂皮の使い方

常用量

1~3g、粉:0.3~0.5g

ブレンド例

[気]を下げて精神安定をさせてくれます。

桂皮+甘草

腹部の血行促進をし、冷えと腹痛を取り除きます。

桂皮+当帰

『漢方294処方生薬解説』より

処方例

桂皮は漢方の中にたくさん使われている生薬の一つです。使われている漢方薬の一例は下記になります。

桂枝湯 解表剤
桂枝加芍薬湯 解表剤
桂枝加竜骨牡蠣湯 安神剤
麻黄湯 解表剤
葛根湯 解表剤
五苓散 祛湿剤
十全大補湯 気血双補剤




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