各植物油脂・キャリアオイルの効能

ボラージオイル(ボリジオイル)の効果効能|生体機能に必須のγリノレン酸が大量!

ボラージオイル|ボリジオイルの効果効能

目次

  1. ボラージオイルのデータ
  2. ボラージオイルの代表成分
  3. ボラージオイルの特徴
  4. ボラージオイルの効果効能
  5. 手作り石けんとボラージオイル



ボラージオイルのデータ

名前 ボラージオイル、ボリジオイル、ルリジサ油
学名 Borago officinalis L.
科名 ムラサキ科
使用部位 種子
抽出方法 低温圧搾法(コールドプレス、冷搾法、常温絞り)
香り ほとんど無臭
ほぼ無色
使い心地 粘性がややあり重い
酸化 酸化しやすい
浸透力 普通
ブレンド クセがあるのでメインのオイルに5-20%の割合で加えると使いやすい
相性のいいオイル アーモンド、アプリコットカーネル、グレープシード、ココナッツ、ホホバ、マカダミアナッツ
肌質 乾燥肌、成熟肌、敏感肌
部位 フェイシャル、ハンド、フット、ボディーマッサージに。
注意点 特になし
ヨウ素価 144.4 (140-170) ※
鹸化価(NaOH) 136 ※
鹸化価(KOH) 190.4 ※

※ヨウ素価と鹸化価の値は、下記の成分量をベースに計算した数値です。カッコ内の数字は、一般的に言われている数値の範囲です。これらは同じ植物のオイルでも、原料の種類、地域、抽出方法、商品やロットなど様々な条件によって変化する数値なのでお気を付けください。ヨウ素価と鹸化価の一覧と解説は下記をご覧ください。

鹸化価 ヨウ素価

ボラージオイルの代表成分

主な脂肪酸

飽和脂肪酸 15%
ステアリン酸 3-5%
アラキジン酸 0-1%
パルミチン酸 9-13%
一価不飽和脂肪酸 22%
パルミトレイン酸 0-0.6%
オレイン酸 10-20%
イコセン酸 2-6%
エルカ酸 1-3.5%
ネルボン酸 0.5-2.5%
多価不飽和脂肪酸 60%
リノール酸 38%
α-リノレン酸 0-0.4%
γ-リノレン酸 21%

※『キャリアオイル辞典』を参照

脂肪酸について、脂肪酸の摂取方法などは下記をご覧ください。

脂肪酸 必須脂肪酸 オメガ脂肪酸 トランス脂肪酸



ボラージオイルの特徴

γリノレン酸を最も多く含む植物

ボラージオイルには、母乳にも含まれる必須脂肪酸の一つである、γリノレン酸が20%以上含まれています。これはイブニングプリムローズの10%前後の数値よりはるかに高く、大変珍しい植物です。しかし、γリノレン酸はとても不安定で破壊されやすい性質があります。

酸化しやすいオイル

このオイルはイブニングプリムローズと同様、とても酸化しやすい特徴があります。そのため、ビタミンEを豊富に含み酸化防止剤として働く、ウィートジャムオイルを5-10%程ブレンドしておくとより長持ちをします。金属の容器で保存すると、酸化速度を速めるので、保存にはガラス製の遮光瓶を使ってください。

ボラージオイルの効果効能

創傷治癒作用、保湿作用、湿疹の改善、乾癬の改善、しわの予防、乾燥防止作用、フケの防止など

生体機能に作用するγリノレン酸

γリノレン酸は、人の生体機能に様々に作用します。アレルギー性の疾患に効果的で、アレルギー性皮膚炎などにもいいと言われています。また、女性ホルモンのバランスをとるとも言われ、PMS、生理痛、更年期障害などにも効果的です。経口摂取では、血中のコレステロールを下げたり、血圧降下、血栓症の抑制などの作用があると言われています。

美肌効果

ボラージオイルは、イブニングプリムローズ同様、保湿作用にも優れます。エモリエント効果という、水分を保持し、栄養素を肌の中にためる作用にも優れるため、美肌のためのオイルとしても使用できます。

しわの予防

しわを予防するのにとても効果的です。γリノレン酸が体内で皮膚組織の修復と保持をしてくれます。

抗うつ作用

ボラージオイルは、古くから幸福感をもたらす効果があるとして認知されていました。マッサージとして使用すると、精神面にもいい影響があると言われています。

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手作り石けんとボラージオイル

ボラージオイルは酸化しやすい性質があるので、肌にはとても有効ですが手作り石けんにはあまり向かないかもしれません。石けんを作る際に温めたり、長い間空気にさらして乾燥させなければならないので、その期間に劣化してしまう可能性があります。使用する場合は10%以下の少量に抑えます。沢山使いすぎると柔らかくなりすぎてしまいます。

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