各植物油脂・キャリアオイルの効能

ザクロオイル(ザクロ種子油)の効果効能|抗ガン、肥満防止、若返り!

ザクロオイルの効果効能

目次

  1. ザクロオイルのデータ
  2. ザクロオイルの代表成分
  3. ザクロオイルの特徴
  4. ザクロオイルの効果効能



ザクロオイルのデータ

名前 ザクロオイル、ザクロ種子油、ポメグラネイトシードオイル、Pomegranate Seed Oil
学名 punica granatum
科名 ミソハギ科
使用部位 種子
抽出方法 低温圧搾法
黄色~オレンジ
浸透力 浸透しやすい
肌質 成熟肌、全ての肌質に
部位 ボディー、フェイス、ヘアなど
ヨウ素価 237.5 ※
鹸化価(NaOH) 137.5 ※
鹸化価(KOH) 192.5 ※

※ヨウ素価と鹸化価の値は、下記の成分量をベースに計算した数値です。これらは同じ植物のオイルでも、原料の種類、地域、抽出方法、商品やロットなど様々な条件によって変化する数値なのでお気を付けください。ヨウ素価と鹸化価の一覧と解説は下記をご覧ください。

鹸化価 ヨウ素価

ザクロオイルの代表成分

主な脂肪酸

飽和脂肪酸 4.54%
ステアリン酸 1.52 %
アラキジン酸 0.39 %
パルミチン酸 2.45 %
ベヘン酸 0.18 %
一価不飽和脂肪酸 4.8%
ガドレイン酸 0.061 %
オレイン酸 4.19 %
多価不飽和脂肪酸 89.52%
リノール酸 4.49 %
プニカ酸 74.11 %
カタルプ酸 3.48 %
α-エレオステアリン酸 6.41 %
β-エレオステアリン酸 1.03 %

※1を参照

脂肪酸について、脂肪酸の摂取方法などは下記をご覧ください。

脂肪酸 必須脂肪酸 オメガ脂肪酸 トランス脂肪酸



ザクロオイルの特徴

世界が大注目!共役リノレン酸が豊富

ザクロオイルは、他の植物油脂と比べても似たものが一つもない、とても独特な特徴があります。それは共役リノレン酸が大部分を占めている脂肪酸組成です。共役リノレン酸とはとても珍しい脂肪酸で、必須脂肪酸の一つであるα-リノレン酸の二重結合が自然の中でトランス化したものです。α-リノレン酸は二重結合が3つあるので、どの部分がトランス化したかによって、共役リノレン酸は数種類あります。共役リノレン酸は今分かっているだけでもとても体に有益な効果があり、世界中で注目されている脂肪酸です。美容やサプリにどんどん応用されています。

特にプニカ酸の効能がすごい

共役リノレン酸は、α-リノレン酸の二重結合の一部がトランス化しているものとお話ししました。どの部分がトランス化しているかによって、プニカ酸、カタルプ酸、α-エレオステアリン酸、β-エレオステアリン酸といったものがあります。その中でもザクロオイルはプニカ酸が全体の74%を占め、他の共役リノレン酸も含まれているとても珍しいオイルです。下記に挙げるようにプニカ酸の作用は今分かっているだけでもとても有効なものがあり、これからも研究が進んでいくと思われます。

ザクロオイルの効果効能

抗ガン作用、脂肪組織重量低下作用、抗酸化作用、抗フリーラジカル作用など

抗ガン作用

ザクロオイルの大半を占めるプニカ酸は、抗ガン作用があることが認められています。癌細胞が増殖するのを抑えてくれる働きがあります。

肥満の改善

プニカ酸は肥満の改善にも有効です。実験によると、プニカ酸の摂取によって、体内の脂肪組織重量を低下させることが証明されています(※2)。

炎症が原因の症状の改善

共役リノレン酸は、炎症を抑える働きがあります。そのため皮膚炎やアレルギー等、体内の炎症が原因で引き起こされる症状に有効と言われています。

肌のアンチエイジングに

プニカ酸は肌の細胞の活性化をしてくれます。コラーゲンの生成も助けてくれるので、肌のアンチエイジングにとても役立ちます。シワ、たるみ、くすみ、シミといった老化に伴う様々な症状に有効です。そのことから多くの化粧品の原料として使用され始めています。

肌の保湿や滑らにする作用

他のオイルと同じように、ザクロオイルも保湿に優れます。そして肌を滑らかにしてくれる作用があります。成熟肌以外にも、どんな肌質の人にも使いやすいオイルです。

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※1: Illana Louise Pereira de Melo et al. Pomegranate Seed Oil (Punica Granatum L.): A Source of Punicic Acid (Conjugated α-Linolenic Acid). Journal of Human Nutrition & Food Science. 2014.
※2: 『共役リノレン酸の脂質代謝調節機能』 古 場 一 哲, 平成20年

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