各植物油脂・キャリアオイルの効能

グレープシードオイル(ぶどう油)の効果効能と使い方|オメガ脂肪酸が豊富!

グレープシードオイルの効果効能

目次

  1. グレープシードオイルのデータ
  2. グレープシードオイルの代表成分
  3. グレープシードオイルの特徴
  4. グレープシードオイルの効果効能
  5. グレープシードオイルの使い方
  6. 手作り石けんとグレープシードオイル



グレープシードオイルのデータ

名前 グレープシードオイル、ぶどう油、Grapeseed oil
学名 Vitis vinifera
科名 ブドウ科
使用部位
抽出方法 高温圧搾法
香り ほぼ無臭
無色
使い心地 さらさらでさっぱり
酸化 やや酸化しやすい
浸透力 普通
ブレンド 単独にもブレンドにも向いている
肌質 すべての肌質(特に脂性肌、敏感肌、混合肌)
部位 特にボディー全体のマッサージに。ハンド、フェイシャル、フットマッサージにも。
注意点 特になし
ヨウ素価 136.2(125-145) ※
鹸化価(NaOH) 137.3(134-139) ※
鹸化価(KOH) 192.2(188-194) ※

※ヨウ素価と鹸化価の値は、下記の成分量をベースに計算した数値です。カッコ内の数字は、一般的に言われている数値の範囲です。これらは同じ植物のオイルでも、原料の種類、地域、抽出方法、商品やロットなど様々な条件によって変化する数値なのでお気を付けください。ヨウ素価と鹸化価の一覧と解説は下記をご覧ください。

鹸化価 ヨウ素価

グレープシードオイルの代表成分

飽和脂肪酸 11%
ミスチリン酸 0.3%未満
ステアリン酸 3-6 %
パルミチン酸 5-11 %
アラキジン酸 1%未満
ベヘン酸 0.3%未満
一価不飽和脂肪酸 20%
パルミトレイン酸 1%未満
オレイン酸 12-20 %
多価不飽和脂肪酸 69%
リノール酸 69 %
α-リノレン酸 1%未満

※『キャリアオイル事典』より

脂肪酸について、脂肪酸の摂取方法などは下記をご覧ください。

脂肪酸 必須脂肪酸 オメガ脂肪酸 トランス脂肪酸



グレープシードオイルの特徴

ワインの副産物

グレープシードオイルはぶどうの種から抽出されます。ワインの蒸留後の残ったブドウの種を、洗浄し乾燥させ、細かく挽かれて圧搾されます。種子には13%ほどしか油が含まれていないため、低温では圧搾できないので、高温圧搾法で抽出されます。

最も使いやすいキャリアオイルの一つ

グレープシードオイルは、ホホバ、アーモンドのようにとても使いやすいオイルの一つです。香りがほとんどなく、無色で、使い心地もさらっとしていて低刺激です。比較的どんなタイプの肌質にも合うので、初心者の人が使うのにもおススメです。

オメガ6系の脂肪酸、リノール酸が約70%

グレープシードオイルには、必須脂肪酸であるオメガ6系のリノール酸が7割程含まれています。これは体内で生成されないので、私たちは外から取り入れなけらばなりません。リノール酸は体内で重要な役割をしていますが、摂りすぎはまた不調の原因になるので注意が必要です。必須脂肪酸、オメガ脂肪酸の詳細は下記をご覧ください。

必須脂肪酸 オメガ脂肪酸

グレープシードオイルの効果効能

保湿作用、収斂作用、抗酸化作用など

エモリエント効果

エモリエント効果とは、皮膚を柔らかくし、水分や栄養分を肌の中に閉じ込める効果のことを言います。肌にハリをもたらし、みずみずしい肌を保てます。

脂性肌や混合肌にも

グレープシードオイルは、粘性が低くさらっとした使い心地ですが、保湿効果があります。そのため、脂性肌や混合肌の人にも使いやすいオイルの一つです。

老化対策に最適

リノール酸の割合が69%ととても多く、強い抗酸化作用や抗フリーラジカル作用が期待できます。フリーラジカルとは、ほかの原子や分子と反応し、相手の電子を奪う(=酸化させる)分子です。その代表は活性酸素です。グレープシードオイルにはこれを抑える性質が高く、老化防止につながります。

グレープシードオイルの使い方

フェイスマッサージ

グレープシードオイルの一番の特徴は使いやすさです。他のオイルに比べるとさらっとしてさっぱりしているので、どんなタイプの肌質の人にも合いやすいオイルです。また、暑い季節もある程度の油分は肌には必要ですが、べとべとしてしまう、という人にもおススメです。

化粧水やクリームに

重くなりすぎず、癖もないので、化粧水やクリームの材料としてもとても使えます。さっぱりしていますが保湿力があります。また、老化が気になる部分に使用できます。

化粧水の作り方 天然100%クリームの作り方

揚げ物には向かない!

今食用としてのグレープシードオイルも沢山あります。しかしグレープシードオイルはリノール酸がメインの脂肪酸組成で酸化しやすいので、揚げ物のような高温にする加熱にはあまり向きません。加熱によってトランス脂肪酸や有害物質が発生する恐れがあります。

ドレッシングやソースに

上記のようなことから、食用として使用する場合は、ドレッシングやソースなど、加熱しないものに使用することをおすすめします。温かいものでも、出来上がったものに混ぜたりする程度でしたら問題ありません。

手作り石けんとグレープシードオイル

グレープシードオイルは少し酸化しやすく、石鹸にすると柔らかくなる性質があるので、石けんのメインとしてのオイルにはあまり使用されません。長い間乾燥させたり、温めたり、お風呂のような高温多湿の過酷な保存状況に耐えきれない可能性があります。使用するときは、少量混ぜるようにします。さっぱりとした使い心地になります。石けんの作り方は下記へ。

固形石けんの作り方 液体石鹸の作り方




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