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ラベンダーの種類を徹底分析|アロマオイル・精油・エッセンシャルオイル紹介

ラベンダーの種類

ラベンダーは育てやすく交雑種を生みやすいため、沢山の種類があります。そのため精油にも沢山の種類があります。学名が異なるものの場合もあれば、学名が同じものでも違う名称で呼ばれていることもあります。ここでは精油でみかける主なラベンダーの種類と違いを説明しています。

目次

  1. 一般的なラベンダーの種類
  2. その他のラベンダーの種類
  3. ラベンダーの見た目の違い
  4. ラベンダーの効能の違い



一般的なラベンダー

ラベンダー、真正ラベンダー、コモンラベンダー、イングリッシュラベンダー

一般的にラベンダーというと、Lavandula offinalis またはLavandula angustifoliaのことを指します。呼び方は様々で、ラベンダー、真正ラベンダー、コモンラベンダー、イングリッシュラベンダーなどと言われます。真正ラベンダーは、ほかの種のラベンダーと区別をするために使われます。全て同じ植物を指します。

英名
  • Lavender
  • True Lavender
  • English Lavender
学名
  • Lavandula offinalis
  • Lavandula angustifolia
科名 シソ科
原産 ヨーロッパを中心に様々な国
香り ハーブとフローラルが混ざった優しい香り
成分 酢酸リナリル、リナロール、オシメン、テルピネン、酢酸ラバンジル等

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ラベンダーエクストラと、ラベンダーファイン

ラベンダーエクストラとラベンダーファインも、上記と同じ真正ラベンダーで、学名も同じ、Lavandula offinalis、またはLavandula angustifoliaのことを指します。これらの名称は、真正ラベンダーの中でもラベンダーエクストラ、ラベンダーファインと区別をする場合に使います。ラベンダーエクストラは、特にプロヴァンス地方の標高の高い場所で、野生に育ったものを言います。ラベンダーファインは栽培種です。

ラベンダーエクストラ ラベンダーファイン
英名 Lavender extra Lavender fine
学名
  • Lavandula offinalis
  • Lavandula angustifolia
科名 シソ科
種類 野生種 栽培種
香り フレッシュで草の、より優しいフローラルさがあるラベンダーの香り フレッシュで草の、ややフローラルなラベンダーの香り
成分 酢酸リナリル(40%以上)、リナロール(30%以上)、ピネン等 酢酸リナリル、リナロール、β-カリオフィレン、ピネン等

ラベンダーの他の種類

学名は異なりますが、ラベンダーの仲間がいくつか存在します。

スパイクラベンダー

学名がLavandula latifolia、もしくはLavandula spicaはスパイクラベンダーと呼ばれます。

英名 Spike Lavender
学名
  • Lavandula latifolia
  • Lavandula spica
科名 シソ科
原産 スペインやスランス
香り ラベンダーをよりはっきり、クリアにした香り
成分 リナロール、1,8-シネオール、カンファー、ピネン、リモネン等

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ラバンジン、ラバンディン

学名がLavandula hybrida、もしくはLavandula flagransは、ラバンジン、ラバンディンと呼ばれます。

英名 Lavandin
学名
  • Lavandula hybrida
  • Lavandula flagrans
科名 シソ科
原産 地中海を中心としたヨーロッパ
香り ラベンダーに少しスパイシーさが加わった香り
成分 酢酸リナリル、リナロール、カンファー、1,8-シネオール等

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ラバンジンは、スパイクラベンダーと真正ラベンダーの交雑種です。その混ざり方によって、さらに4種類のラバンジンを見つけることができます。

  • ラバンジンスーパー (Lavandin Super) ・・・よりラベンダーに近い。一番良質。
  • ラバンジンアブリアル (Lavandin Abrialis)  ・・・一番古くから栽培されていた品種。
  • ラバンジングロッソ (Lavandin Grosso) ・・・一番流通しているラバンジン。
  • ラバンジンスミアン (Lavandin Sumian) ・・・アブリアルにとても似ている。今では殆ど栽培されていない。

フレンチラベンダー、スパニッシュラベンダー、ストエカスラベンダー

学名がLavandula stoechasは、フレンチラベンダー、スパニッシュラベンダー、ストエカスラベンダーなどと呼ばれます。

英名
  • French Lavender
  • Spanish Lavender
  • Stoechas Lavender
学名 Lavandula stoechas
科名 シソ科
原産 地中海を中心としたヨーロッパ
香り カンファーにも似た、少しツンとするフレッシュな草の香り
成分 フェンコン、カンファー、δ-3-カレン等

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ラベンダーの見た目の違い

真正ラベンダー

一番一般的なラベンダーです。綺麗な紫色をしています。背丈は低く、花は紫が一般的ですが、白やピンクの場合もあります。

スパイクラベンダー

スパイクラベンダーは、真正ラベンダーより背丈が高く、葉の部分が大きいです。真正ラベンダーと比べると、花よりガクの部分が目立ち、花は淡い色になります。標高が500m以下の低地を好んで自生しています。

ラバンジン

ラバンジンは、真正ラベンダーとスパイクラベンダーの交雑種です。外観は真正ラベンダーによく似ていますが、色が淡くなります。ラベンダーより大きく、3つに枝分かれして各々に花がつくことが特徴です。

フレンチラベンダー

フレンチラベンダーは先に二つの花穂があることが特徴です。綺麗な赤紫色をしています。

ラベンダーの効能の違い

真正ラベンダー

ラベンダーはあらゆる効能がありますが、真正ラベンダーの一番の特徴は、酢酸リナリルとリナロールを多く含んでいることです。そのため、鎮静作用や神経のバランス作用が強く働き、「癒し」の香りと言えます。強い鎮静作用は、神経だけでなく、炎症や火傷を起こした肌にも効果的です。

スパイクラベンダー

スパイクラベンダーは、真正ラベンダーと比べるとより作用が強くなります。成分は、リナロールとシネオール、カンファーで大半を占めます。そのため香りもカンファーが混ざった、少し刺激のある香りになります。皮膚の疾患には真正ラベンダーより強く働きかけますが、その分刺激も強くなります。真正ラベンダーの程の癒しの効果はなく、免疫向上や抗ウイルス、去痰といった作用に優れます。

ラバンジン

真正ラベンダーとスパイクラベンダーの交雑種のラバンジンは、二つの性質をもち、環境に強い品種です。成分は、リナロール、酢酸リナリルが大半を占め、真正ラベンダーにはないカンファーとシネオールも含みます。香りは真正ラベンダーよりさっぱりしています。癒し効果は真正ラベンダーより弱まりますが、その分リフレッシュ効果が期待できます。その他、皮膚への抗炎症効果などもあります。

フレンチラベンダー

フレンチラベンダーの成分は、フェンコン、カンファー、δ-3-カレン等で、ほかのラベンダーとは少し異なりますが効能は似ています。香りはカンファーとすこし刺激もある香りも混ざっていてよりハーブ系に近い香りです。鎮静効果はありますが、より刺激的で活性化する作用が強いです。防虫、抗菌、抗ウイルス作用に優れます。




次はこれを要チェック

ここで見てきたように、精油には一見同じように見えても、違う種類のものが沢山あります。混乱しやすい植物をまとめていますので、下記をご覧ください。

イランイランの種類比較 タイムの種類比較 ローズの種類比較 ユーカリの種類比較 シナモンの種類比較 カモミールの種類比較 シダーウッドの種類比較 

精油の作用一覧は下記へ

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