Aroma,  豆知識

イランイラン精油のグレードと種類の6つの違い|コンプリート、エクストラとは?

イランイラン精油の種類

イランイランの精油は、高級感のある濃厚で甘くエキゾチックなフローラルの香りで、とても人気の香りの一つです。イランイランの精油は、同じCananga odorata var. genuinaという植物からとれますが、抽出の段階によっていくつかの種類が存在します。ここではイランイランの6つの種類と、購入する際の注意点を紹介します。



イランイラン精油の抽出のグレードと6つの種類

イランイランの精油は24時間ほどかけて、水蒸気蒸留法で精油を抽出します。どのタイミングで抽出されたものかで、グレードが分けられています。文献やメーカーによって言い回しが違うことがあります。また、メーカーによっては違う定義の場合があるかもしれませんが、一般的な定義を紹介しています。

イランイラン・エクストラ

エクストラ(extra)はスーペリア(superior)とも言われます。はじめの1時間~2時間を使って抽出されたオイルのことです。オリーブオイルのエクストラバージンのようなもので、この一番初めに抽出されたイランイランエクストラは、一番高級で香りもいいものになります。アロマセラピーで使用する場合はこのグレードであるべきです。エクストラとファーストだけはエルテル類が大半を占め、甘い香りが強く、スキンケアに向いています。

イランイラン・1st

イランイランファーストはエクストラを抽出し、取り除いた後に2~3時間の間に抽出された精油のことです。ファーストもエクストラ同様、エステル類が大半を占め、スキンケアに向いています。エクストラと比べて、香りが少ししか違わないことと、エルテル類が多く含まれること、値段が下がること、といった理由から一般的にこのグレードの人気は高いです。ファーストは、よりてんかん症にいいと言われています。

イランイラン・2nd

イランイランセカンドは、ファーストを抽出し取り除き、6時間程抽出した精油のことです。成分はセスキテルペン炭化水素類が大半を占めます。香りの質がエクストラ、ファーストよりも落ち、成分も大分変わってきます。グレードの高いイランイランが強すぎたり主張しすぎと感じる場合にいいです。高血圧、動悸、神経系の不調、インポテンツ、不感症といった症状に有効です。

イランイラン・3rd

イランイランサードは、セカンドを抽出し取り除いた後、一番最後までかけて抽出する精油です。成分はセスキテルペン炭化水素類が大半を占めます。一番グレードの低いイランイランです。香りのブレンドの原料として使用し、つよいイランイランの香りを強調したくない時に使えます。ミドルノートになります。サードはより不安や緊張、パニックといった症状を和らげます。余分な皮脂を調整したり、髪の強壮にもいいです。日常的な使用に向いています。

イランイラン・コンプリート

コンプリート(complete)はエクストラからサードまでのすべてのグレードが混ざった精油です。成分はエステル類がメインです。コンプリートの精油もとても多く売られているのを見かけます。

イランイラン・エクストラスーペリア

一般的な5つの分類の他に、エクストラスーペリア(extra superior)というものがあります。一般的なエクストラよりさらにいいグレードの、最高級のものです。イランイランはマダガスカル産のものが質がいいといわれていて、その中でもさらにいいイランイランの花を使用し、最初に抽出した精油をエクストラスーペリアというそうです。どのイランイランの花からもとれるわけではなく、かつ、抽出する人の技術も必要なようです。

イランイラン精油の注意点

どのグレードなのかが分かりにくい

イランイランのグレードは、実際に見分けることが難しいです。サードをエクストラとして売られていたりすることもあるようなので注意が必要です。

他の成分が混ざっている可能性がある

香りをよくするために、合成のバニリンをはじめとした様々な成分が追加されていることも多いようです。イランイランととても似ていますが、香りが少し劣ると言われているカナンガをイランイランとして売っていたり、もしくは混ぜていることもあるそうです。その他、コパイバやバルサムペルーといった精油がまぜられていることもあるそうです。

成分が変動する

イランイランの成分は、抽出の仕方や時期など様々な理由から、変動しやすいです。そのため、文献や商品によって成分がちがうことがよくあります。

信頼できるメーカーで購入する

自分が買ったイランイランが果たして何なのかはわからないことが多いです。販売元も、精油の製造過程までは細かく把握できません。また、製造者は、アロマセラピーでの使用より、香料として、香りの良さを重視する傾向がありるため、加工がされてしまうようです。信頼できるメーカーから買うことをおすすめします。




次はこれを要チェック

ここで見てきたように、精油には一見同じように見えても、違う種類のものが沢山あります。混乱しやすい植物をまとめていますので、下記をご覧ください。

タイムの種類比較 ローズの種類比較 ラベンダーの種類比較 ユーカリの種類比較 シナモンの種類比較 カモミールの種類比較 シダーウッドの種類比較 

精油の作用一覧は下記へ

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