Ayurveda,  アーユルヴェーダの基本概念

ダートゥ・マラ・オージャスについて|アーユルヴェーダの体の構造

アーユルヴェーダでは私たちの体の構造を独特な概念で考えいます。私たちの体は何でできているのか、説明していきます。

目次

体は何でできている?
 ・7つのダートゥとは?
 ・3つのマラとは?
オージャスとは?
 ・オージャスができる過程
 ・オージャスの体への影響



体は何でできている?

アーユルヴェーダでは、私たちの体は 3つのドーシャ+7つのダートゥ+3つのマラできていると考えられています。

ドーシャ(Dosha)は生命のエネルギー、ダートゥ(Dhatus)とは「組織」、マラ(Malas)は「排泄物」のことです。3つのドーシャはヴァータ・ピッタ・カパとなりますが、ドーシャのページで詳しく説明しているのでご覧ください。一度体内に入った食べ物は、栄養になるものがダートゥに変換され吸収され、要らないものがマラに変換されて排出されます。解剖学とは異なりますがイメージを図で表すと下記のようになります。

ドーシャ

7つのダートゥ|7 Dhatus とは?

Dhatusはサンスクリット語で「維持する」という意味を持ちます。ダートゥは日本語でいうと体の「組織」のような意味です。私たちの体には7つのダートゥがあります。ダートゥは肉体を維持し、全ての臓器に栄養を与え、代謝をし、同化・吸収・排泄を助け、健康を保ちます。アーユルヴェーダは現代医学の概念と異なるため、全てを同意語をして訳すことができませんが、対応するイメージは下記のようになります。

Rasa / ラサ 体液
Rakta / ラクタ 血液
Maamsa / マムサ 筋肉
Meda / メダ 脂肪
Asthi / アスティ
Majja / マッジャ 骨髄
Shukra / シュクラ 精液

3つのマラ|3 Malas とは?

栄養素から上から順に、ラサ→ラクタ→マムサ→メダ→アスティ→マッジャ→ジュクラと変換されていきます。

Malaという言葉はサンスクリット語で「排泄物」を表します。マラには下記の3種類があります。これらの排泄物が正常に排出されることが健康の維持にとても重要です。

Moothra / ムートラ 尿
Sakrt / サクルト 便
Sweda / スウェダ

オージャス|Ojas とは?

更に、アーユルヴェーダの独特な概念にオージャスというものがあります。西洋医学にはない概念です。 オージャスは「生命エネルギーのもと」と言われたり、「生命力や体の強さ」「活力」とも言われます。体と心を結ぶ微細な物質で、生命力や免疫力に大きく影響すると言われています。

オージャスが出来る過程

オージャスは、ダートゥの栄養の変換サイクル(ラサからシュクラまで)が終わった後に残る累積したエッセンスのことを言います。上の図にもあるように、ダートゥのラサからラクタに変換されるときに、凝縮されたエッセンスが一部抽出されます。図でいうと、右の方にある緑色の丸がエッセンスです。さらにラクタからマムサに変換するときにも凝縮されたエッセンスが抽出されます。最後のシュクラになるまで各過程で生成されたエッセンスが累積されて最後にできたものがオージャスです。

オージャスの体への影響

私たちの肉体的、精神的、スピリチュアル的な強さは完全にオージャスに影響されています。私たち個人のオーラ、強さ、輝きは内側からあふれ出るものと考えられ、沢山のオージャスから作り出されています。そしてどんな病気に対しても一番の守り神となります。私の体の免疫機能は、直接的にオージャスの質に比例します。 とても重要な臓器である心臓には8滴のオージャスが存在するとも言われています。 もし、ダートゥの変換の一番初めに来つラサ(体液)が不十分な場合、体の組織は乾燥し、弱くなり、オージャスの枯渇に繋がります。オージャスの枯渇は、深刻な病気の原因にもなりえます。その他にも、過度の運動、絶食、不安、恐れ、悲しみなどがオージャスの減少の原因になるとも言われています。




次はこれを要チェック

アーユルヴェーダの基本や、日常生活への応用のまとめは下記へ

アーユルヴェーダの基本 アーユルヴェーダの応用