宇宙の構造とは?|ヨーガ・アーユルヴェーダ・インド哲学

タットヴァボーダ No.43-44

ヨーガやアーユルヴェーダの理論のもととなっているインド哲学「ヴェーダ」の起源は約5000年前にさかのぼります。宇宙の法則、私たちが生きている世界の本質が詰まっています。その一部をわかりやすく初心者用に説明しているものがタットヴァボーダ(Tattva Bodha)です。ヨーガ、アーユルヴェーダのもととなる基本的な考え方を理解するにあたって、とても重要です。このサイトでは、そのタットヴァボーダの内容をサンスクリット語の訳に沿いながら説明しています。グリーンで囲われている部分がサンスクリット語の日本語訳です。ここでは43章から44章にあたる、宇宙の構造はどうなっているのか?という部分を説明しています。宇宙の仕組みの説明のはじまり部分です。タットヴァボーダの全体像について知りたい場合は下記をご覧ください。

 

目次(43章~44章)|宇宙の構造とは?

 






 

宇宙の構造とは?

これまでのタットヴァボーダの内容とのつながりを復習します。まず、タットヴァボーダのテーマがあり、それを学ぶために必要な資質を説明しました。そしてタットヴァボーダの一番のテーマである、アートマー(自分自身、真我)にはどんな特徴があるのかを15,16章説明し、17章以降はその特徴を1つずつ詳しく説明していきました。43章からは、宇宙の構造の話になります。仕組みはどのようになっていて、どのようにできたのかを説明していきます。

No. 43|宇宙を構成する24の要素

これから24の要素の進化を説明していきましょう。

解説

宇宙は次の24の要素が変化してできています。

これらの要素がどのように世界を形作っていったのかは、45章以降で説明されています。

 

No.44 |マーヤーとは?

マーヤーとは、サットヴァ、ラジャス、タマスの3つの性質を持ち、ブランマンに頼って存在します。

解説

ブランマンとは、真実、意識、自分自身、真我などとも訳されます。主に宇宙や世界の構造を話すときに使われるアートマーの別名です。一人の男性が、父親、息子、叔父さん、弟・・などと役割が代われば呼び方が変わるのと同じです。ブランマンは制限がなく、永遠です。アートマーの説明であったように、純粋な自分自身です。

原因と結果の法則

全ての結果には原因があります。そして、原因は結果が起こる前にあるはずです。世界も同じで、その原因となるものが前にあるはずです。真実(ブランマン)は、世界の名前や形、質が現れる前に存在しています。そのため、真実は世界の原因になります。しかし、真実は永遠で変わることはありません。それなのになぜ世界は常に変化するのでしょうか?真実は、存在、意識、至福の性質だ、と38章以降で学びましたが、世の中にはなぜ悲しみがあるのでしょうか?このような不変で永遠の原因から、なぜ変化や制限のある世界が生まれるのでしょうか?

マーヤーの世界とは?

それを説明するために、ヴェーダンタにはマーヤーという概念があります。マーヤーとは「本当にはないけれど、現れているもの」もしくは、「存在しないけれど、経験しているもの」です。

例を挙げて説明します。虫が苦手な人は少なくないかと思いますが、何かを虫と見間違えたことはありませんか?例えば、落ち葉が一瞬ゴキブリに見えたり、小さな糸くずが蜘蛛に見えたり、、、それがマーヤーの世界です。この場合の真実は「糸くず」ですが、それを蜘蛛と勘違いしてしまっている人は、糸くずが落ちている体験ではなく、蜘蛛がいる体験をしています。それが糸くずだと分かったとき、そこには蜘蛛は見えなくなります。

真実は何も創造しない

世界の観点からみると、真実(ブランマン)が世界の原因ですが、真実(ブランマン)の観点からみると世界はその結果ではありません。真実は、常に目撃者であり、行為者にはなりません。つまり何かを作り出すことはしないからです。例に当てはめると、蜘蛛の真実は糸くずですが、糸くず自体が蜘蛛を作り出したわけではありません。そのため、蜘蛛という幻想は糸くずが原因になっていますが、糸くずの結果が蜘蛛になるわけではありません。

マーヤーの2つの力

①包み隠す
無知の本質で、真実を包み隠す力です。この力自体では世界を創造できません。

②反映する
名前や形をもつすべての世界を反映する、創造的な力です。固有の印象を実体化していきます。これは包み隠す力がないとできません。糸くずに対する無知(包み隠す力)が、蜘蛛だと思ってしまうこと(反映する力)より先にあります。そしてどちらか一つの力では成り立ちません。

マーヤーの存在とは

マーヤーのエネルギーは計り知れません。不可能に見えることをリアルにします。始まりのない時間から境界のない宇宙を生み出し、それを永遠に続けています。しかし、マーヤーはブランマンから独立して存在することはできません。存在なしに存在できないからです。ブランマンのみが本質的に存在するものです。糸くずがなかったら、そこに蜘蛛がいると思わないことと一緒です。また、糸くず自体に蜘蛛の要素は全くないように、ブランマンの中にマーヤーの痕跡はありません。つまり、真実を知ることで、マーヤーは崩壊します。

マーヤーの3つの質

サットヴァグナ・・・知識
ラジョグナ・・・行動
タモグナ・・・惰性

この3つの性質については、サットヴァ、ラジャス、タマスの記事でで詳しく説明しています。この3つの質が、全ての創造物に浸透しています。これらの順列、コンビネーションにより、名前、形、特性などの無限の種類が作られています。

 

ブランマンとマーヤーの比較

ブランマン マーヤー
性質がない 3つの性質がある(サットヴァ、ラジャス、タマス)
何にも頼らず存在する ブランマンに頼って存在する
変化がない 変化する

 

 

続きの章からは、私たちが24の要素がどのように宇宙を形作っていったか説明をしていきます。

 

 

次はこれを要チェック

 

 

 

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『VEDANTA BOOK OF DEFINITIONS』 Swami Tejomayananda

 

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