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クレイセラピーとは?クレイには使い方や効果が沢山!ガスール・カオリンなど種類一覧も

クレイとは?

今では美容にもよく使われるクレイ。クレイセラピーやペロセラピーとも言われ、私たちの生活に浸透してきています。採掘場所や成分によって様々な種類があります。そもそもクレイとは何なのでしょうか?ここではクレイとは何か、クレイの種類、成分、どのように作用するのか、使い方など、クレイの基本をお伝えします。

目次



クレイの分類と種類一覧

まず、クレイにはどんな種類があるかをお伝えします。クレイには色々な呼び方があります。分類の仕方が数種類あり、それによって呼び方が異なるためです。クレイの分類を整理することで、種類を分かりやすくまとめています。

1. 鉱物学上の分類

クレイは昔から様々な場所で使われていました。成分も様々なので、色々な分類がされています。色や産地だけでは、クレイの特性を判断することが難しいため、原子レベルまで解析すると、鉱物学的な分類をすることができます。他にも種類がありますが、主要なものを挙げています。

カオリナイト 白色で、酸化アルミニウムや二酸ケイ酸が主成分
イライト 白色で、酸化アルミニウムや二酸ケイ酸が主成分
スメクタイト イライトより更に毒素の吸収作用が高い。モンモリロナイトもその一種。
クロライト 主成分はかなり化学的変動がある
混合されたもの 上記のもの、若しくはその他が混ざったもの

2. 色で分類

同じ色でも違う成分の場合もたくさんあります。実際は使用するクレイの成分を確認することが大切ですが、色による分類法もとても一般的です。

ホワイト 刺激が少なく、初心者向き。敏感肌や乾燥肌にも向いています。
ピンク
ローズ 刺激はやや強くなります。普通肌に向いています。保湿効果等。
ベージュ
イエロー
レッド 刺激は強めです。ニキビ肌や脂性肌に向いています。強力な洗浄力と美白効果があります。
グリーン
ブルー

3. 原産地・場所による分類

採掘される場所によって、呼び名が異なります。

モンモリロナイト フランスのモリオ火山から採掘されるクレイ
カオリン 中国の高嶺(カオリン)という産地が由来。カオリナイトが主成分であることが多く、ディッカイト、ハロイサイト、ナクライト等を含む。
ガスール モロッコで使用されているクレイ
ベントナイト アメリカのFort Benitoで採掘されたクレイ。他のものはフラーズアースともいう。
フレンチ フランスで採掘されるクレイ
デザートクレイ 砂漠で採掘されるクレイ
マリーンクレイ 海底や湖で採掘されたクレイ

クレイとは何か?3つの特徴

そもそもクレイとは何なのか?どのようにできているものなのかを説明します。

クレイは粘土質

クレイは長い年月をかけて蓄積された土の中の粘土層から掘り起こされます。そしてそれを乾燥し、砕いたものがクレイになります。粘土層は、火山が噴火して灰が堆積していき、風にさらされたり、雨や海水によって水分にさらされたりしながら形成されていきます。場所によって様々な自然の影響を受けながらゆっくり作られていきます。

ミネラル成分が豊富

長い時間を掛けて様々な自然の影響を受けながら作られたクレイの中にはミネラル成分が豊富に含まれています。どんな種類のミネラルが豊富かによって、そのクレイの特性に影響しています。多くの場合、シリカが半分前後の割合で含まれます。その他、詳しくは後述しますが、アルミニウムやカルシウム、カリウム、鉄、マグネシウム、亜鉛、・・・といった様々なミネラルが酸化した状態で含まれます。

強力なデトックスの作用

クレイには色々な作用がありますが、特徴として一番大切なことは「毒素を排出する」ことです。それはクレイの基本的な構造に関連しています。クレイは、紙が何枚も重なったような分子構造をしています。そのため、表面積で考えると、少量のクレイであってもとても広い表面積を持ち合わせています。(1gのクレイの分子表面積はなんと800㎡だそうです。)それに加え、その紙のような形の表面はマイナスの電子を持っています。つまり、とても大きな表面積全体がマイナスの電気を帯電している状態がクレイです。一方、老廃物や毒素はプラスの電子を持っています。そのため、クレイを利用するとそれらが結びつき、強力なデトックス効果をもたらします。

クレイの成分

クレイには多くの成分がありますが、その殆どがミネラルです。主な成分と作用をお伝えします。クレイの種類によって、各ミネラルの含有率が異なります。%は目安になります。

シリカ(珪素):40~60%

シリカは殆どのクレイの主要なミネラル分で、種類により割合は異なりますが、大体40~60%程を占めます。肌の保湿や、弾力性を高めたり、ダメージからの回復、コラーゲンの生成を助けたりしてくれます。皮膚、髪、爪、骨などの健康に貢献してくれるミネラルです。

酸化アルミニウム(アルミナ):1~38%

酸化アルミニウムは、純粋な金属であるアルミニウムに酸素が結合してできています。アルミニウムは有害性を心配する人もいるかもしれませんが、酸化アルミニウムは安定していて、有害性はありません。ファンデーションなどの化粧品の原料としても使われています。

酸化マグネシウム1~28%

酸化マグネシウムは、偏頭痛、便秘、疲労、PMS、ストレスなどの症状にいいと言われています。実際酸化マグネシウムは頭痛薬や便秘薬に含まれています。

酸化鉄:1~8%

酸化鉄も多くのクレイに含まれます。ファンデーションやアイメイクの色付けにも使われています。酸化鉄の多いクレイを利用することで、血中ヘモグロビンの活動が促進に貢献すると言われています。血液循環が良くなります。

その他のミネラル

その他にも、酸化カルシウム、酸化カリウム、亜鉛、酸化ナトリウム、リン、酸化チタン・・・などとてもたくさんのミネラルがクレイには含まれます。ミネラルは、ビタミンや酵素などと一緒になって、体内でホルモンや免疫、神経系、皮膚などの健康に関わっています。摂りすぎると有害なミネラルも、ほんの微量は必要なものです。



クレイはどのように作用する?9つのメインの効果

クレイには私たちの美容と健康にい影響を与えてくれる要素がたくさんあります。クレイの種類によって、細かい効能が違ってきますが、大まかにクレイがもつ効能をまとめています。

1.デトックス

クレイの一番の効能はデトックスです。前述したように、クレイの独特な分子構造が、老廃物や毒素を吸着する優れた性質を持っています。肌に使用すれば、余分な老廃物を取り除いてくれるので、ニキビの緩和やくすみの改善などが期待できます。

2.栄養を与える

クレイが体の不必要なものを吸着してデトックスすると同時に、クレイのミネラルは栄養として体内に吸収されます。クレイのミネラルがどの程度の割合で体内に吸収されるかは分かっていませんが、クレイの利用で体内のミネラル値が上がることが確認されています。

3.うっ滞除去

クレイは水分を吸着する性質があります。そのため、クレイの分子が細胞膜に触れると、小さな不純物を吸着するのと同時に、細胞液も一緒に吸着させようとします。つまり細胞膜内の余分な水分を吸収してくれます。そうすることで、さらに血液やリンパ液から細胞膜内に新しい細胞液が入ることにつながるので、循環をよくし、代謝を促進することにもつながります。

4.炎症や痛みを抑える

炎症は、基本的には外部からのウイルスなどから身体を守るために起こります。クレイは前述したように、細胞内の水分と結びつくことによって、細胞の入れ替わりを促進してくれています。炎症を抑えるための細胞も、クレイのおかげでどんどん新しくなっていくので、炎症が鎮静しやすいと考えられます。炎症と共に起こる痛みも同時に抑えられます。炎症によって、血液や不純物が停滞しやすくなると痛みを伴います。しかしクレイが余分なものを取り除いてくれるので、それによって起こる痛みも和らぐと考えられます。

5.抗菌・殺菌

クレイは抗菌作用と殺菌作用にも優れます。細菌が好む老廃物を取り除いてくれ、細菌が生きられないようにすることが理由に考えられます。実験ではクレイの細菌を殺す作用が実際に確認されています。

6.瘢痕形成・皮膚の再生

クレイは傷痕などに利用する事で皮膚の再生を助ける働きがあります。皮膚に必要なミネラルが吸収され、それがアミノ酸のペプチド結合を促進させると考えられます。つまりクレイがタンパク質の生成を助けてくれているのです。

7.余分な皮脂を取り除く

クレイは肌に使用することで、余分な皮脂を取り除き、肌の油分調整してくれます。そのことでニキビや肌荒れを軽減させてくれることにつながります。

8.消臭作用

クレイは消臭効果が抜群です。クレイを小さな袋にいれて靴にいれたり、玄関に置いておくと消臭できます。消臭と同時に殺菌や除湿もできます。クレイをボディーパウダーにしたり、スプレーにして使うことで、体臭防止にも利用できます。

9.髪と頭皮の悩みに

クレイは老廃物を吸収したり、皮脂の調整をしてくれるとお話ししました。それは頭皮や髪の悩みにもつながります。頭皮環境を良くしてくれるので、薄毛の改善にもつながります。フケや匂いの対策もできます。頭皮環境を良くすることで、健康な髪が生えることにもつながります。

クレイの使い方

前述したクレイの作用をふまえて、実際どのようにクレイを使ったらいいのか、例を挙げていきます。詳しいレシピはまた後ほど記事をアップしていきます。

クレイパック

クレイパックはクレイの一番代表的な使い方です。フェイスパックにより、様々な効果があります。ニキビの改善、美白、炎症を抑える、皮脂のバランスを整える、アトピーの改善、傷痕の改善、引き締め、ターンオーバーの促進、ハリを与える、潤いを与える、しわの改善などが期待できます。

クレイパックの作り方

湿布

クレイの湿布は、ペースト状にしたクレイをガーゼなどの薄手の布で巻き、シートのようにして使います。患部にあて、クレイが乾燥したら取ります。続ける時は、新しいクレイを利用します。クレイの湿布も様々な症状にいいと言われています。皮膚のトラブル全般から、肩こりや筋肉痛、生理痛などの痛み、炎症、目の疲れなどにいいと言われています。また、体の奥の内臓や骨にまで働きかけるとも言われていて、中には糖尿病や高血圧、大腸炎といった様々な病気にもいいという文献もあります。

スプレー

クレイと水を混ぜるだけで、簡単にクレイのスプレーが出来上がります。これは肌に吹きかけてミストとして利用すれば、消臭、アトピーの緩和等に使えます。また、掃除にも有効です。汚れに吸着するので、クレイのスプレーをしてふき取れば、簡単に綺麗になります。

クレイバス

クレイバスは、お風呂にクレイを入れるだけでできます。体の汚れをとり、殺菌をし、体臭を軽減し、体内の循環を良くしてくれます。筋肉痛や生理痛などの痛みや、アトピーの改善も期待できます。クレイバスからあがると、肌に潤いがあることも感じます。

クレイパウダー

クレイをそのままパウダーとして利用する一番簡単な方法です。ボディーパウダーとして使用すれば、クレイが余分な水分を吸収してくれるので、夏の汗対策に使用できます。また殺菌作用があるので水虫の予防、また消臭効果も期待できます。

クレイの石けん

クレイは石鹸の材料にもよく使われます。洗浄力がアップすると共に、ミネラルも吸収できます。美白や炎症の鎮静、ニキビの緩和、引き締めといったクレイの肌への様々な効能が期待できます。




次はこれを要チェック

クレイバスの作り方 

クレイは精油やハーブ、フローラルウォーター、キャリアオイルと一緒に利用することで更なる相乗効果が期待できます。

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