Scorpio Full Moon
蠍座の満月のアファメーション
若葉の季節、立夏のころの夜空に、蠍座の満月がかかります。冬の星座が西へ沈み、夏の星座が東から昇ってくる宵です。心の奥の声にしたがってきたあなたの奥で、何が変わったのか。その変容を、見慣れた景色や手に取るもののなかで、たしかに味わう満月です。
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Contents
蠍座の満月とは
蠍座の満月とは、月が蠍座、太陽が牡牛座にある満月のことで、4月20日頃から5月20日頃のあいだに一度、年によっては二度めぐってきます。立夏をはさむひと月で、ゴールデンウィークのころに満ちる年も多い満月です。その年の日時はMoon Calendarに載せています。
この満月のころ、日が沈んでしばらくすると、冬の星座オリオンが西の空の低いところに沈んでいきます。半年前、蠍座の新月のころに、東から昇ってきたオリオンです。そして同じ宵のうちに、こんどは南東の空から、さそり座が昇ってきます。新月で蠍が沈んでオリオンが昇ったなら、満月ではオリオンが沈んで蠍が戻ってくる。夜空の主役が、半年をかけてもう一度入れかわります。
蠍座の新月と満月は、立冬と立夏という、冬と夏のはじまりに向かい合っています。新月で目を向けた奥の変化を、この満月で受けとり、次の新月でまた奥へ目を向け直す。半年ごとのこの往復が、蠍座の新月と満月をひと組にしています。
蠍座の満月のテーマ
この満月が映し出すテーマは、この手で味わう、心の奥の変化です。
蠍座は不動宮の水の星座です。一度深く入ったものは、外へ流れ出ていかずに奥にとどまり、時間をかけて内側から形を変えていきます。その変化は静かに進むので、あとになって気づくことも少なくありません。蠍座の変化は、新しい行動より先に、ものごとの受けとめ方にあらわれます。ときには、予定の外から突然やってきた出来事が先にあって、そのあとで奥が動きだすこともあります。
この満月の太陽は、向かいの牡牛座にいます。牡牛座は、望んだ豊かさをこの世界で味わう星座です。牡牛座の側から見ると、奥で起きた変化は、感じているだけでは終わりません。目にする景色、口にするもの、触れるもの。その感じ方が変わったことを、この手で味わえたとき、はじめて自分のものになります。心が変わると、心が映している世界も変わります。同じ景色が、前とは違って見える。同じ言葉が、前とは違うところに届く。満月の光のもとで、「なんとなく変わった気がする」が、「ここが変わった」と言えるものになります。
蠍座の満月のアファメーション
蠍座の満月のノートでは、心の奥で起きてきた変容を、いまの自分がどう感じているかを見ていきます。手がかりは、見慣れたものや人が、前とは違って感じられることです。書き方の基本は月のアファメーションにあります。
1. 心の奥の声を書き出す
奥で起きた変容は、牡牛座の目で見ると、実感として味わえたときに、はじめてたしかなものになります。心の奥の声にしたがったあとの自分を、いま実際にどう感じているか。立冬のころの蠍座の新月から今日までをふり返って、次の三つを書き出してください。
前とは違って感じられるようになったもの
思い出すだけで胸が苦しくなった出来事を、いまは静かに思い返せる。執着していた人や結果に、もう心が縛られていない。怖くて触れられなかった話題に、いまは触れられる。誰かの深い打ち明け話を、身構えずに受けとめられる。同じ出来事や同じ人が、前とはまったく違う重さで心に届くとき、そこに奥で起きた変容が映っています。
心の奥の声にしたがって、変えたこと
形だけ続いていた関係に区切りをつけた、ずっと隠していた本心を大切な人に打ち明けた、握りしめていた執着を手放した、失うのが怖くて避けていたことに踏みこんだ。自分で決めたことだけでなく、突然の出来事に押されるようにして変わったことも、ここに入ります。外から見れば小さなことでも、自分の奥では、何かがひとつ終わり、何かが始まっています。
分かっているのに、まだしていないこと
終わらせたほうがいいと感じながら、まだ握っている関係や思い。深く知られるのが怖くて、打ち明けずにいる本心。向き合えば自分が変わってしまうと分かっていて、手をつけずにいること。まだしていないこと自体が悪いわけではありません。そこには、本当は変わりたかった、というあなたの声が隠れています。
蠍座の新月でアファメーションを書いた方は、そのページも開いて、いま書き出したものと並べてみてください。耳をすませていた声は、いまのあなたのどこにあらわれているでしょうか。書いたことと違う形で起きていても、書き損じではありません。奥まで見たことで、新月のときの見方そのものが変わったしるしです。
新月で何も書いていない方も、ここから始められます。書き出したものを持って、立冬のころの蠍座の新月を迎えてください。
2. ヒントになる質問
問いには、向かいの牡牛座の見方を入れています。奥で起きた変容を、目に見えるもの、手で触れられるもの、体で感じられるものの側から確かめる問いです。答えは、いまの自分の実感から探してください。
- 毎日目にする景色や手に取るもののなかで、前と同じなのに、違って感じられるようになったものはなんですか? それは、あなたの奥の何が変わったからだと思いますか?
- 心の奥の声にしたがって変えたことのなかで、いまでは「これでよかった」と体ごと感じられるのはどれですか?
- 変わったあとの自分を、体の感覚としてはどう感じていますか? 胸のつかえがとれた、肩の力が抜けたなど、前より軽くなったと感じるところはありますか?
- 突然やってきた出来事のあとで、手もとに残したもの、手放したものはなんですか? それは、あなたの奥の何を映していますか?
- 前は怖くて見られなかったものの奥に見つけたものは、いまのあなたにとって、どんな価値をもっていますか?
- 分かっているのにまだしていないことで、そのままにしておくことで守っているものはなんですか? それは、いまのあなたにも必要なものですか?
- 次の蠍座の新月まで、奥で起きた変化を、どんなときに、どんな感覚で味わっていたいですか?
3. アファメーションを研ぎ澄ませる
書き出しと問いの答えから、奥で起きた変容を、いまの自分がどう味わっているかが見えてきたら、それをアファメーションにします。蠍座の新月で書いたものは、ここでいまの言葉に研ぎ澄ませ、書いていなかった方は、ここで言葉にします。新月のころは、まだ聞こえはじめたばかりの声でした。いまは、その声にしたがって変わってきた実感があります。次の蠍座の新月まで持ちつづけられる言葉にして、「私は」で始めてください。
新月:「私は、心の奥の声に耳をすませています。」
→満月「私は、心の奥の声が告げる終わりを、こわがらずに受け入れています。」
新月:「私は、思いがけない変化を、自分のものとして生きています。」
→満月「私は、どんな変化のあとにも、自分の奥に変わらずあるものを知っています。」
立冬のころの蠍座の新月には、このページを開いて、奥でまた動きはじめているものに耳をすませます。
蠍座の満月をささえるアロマ・ハーブ・天然石
モルガナイト
ベリルという鉱物のうち、桃色に色づいたものです。マダガスカルで新しい産地が見つかった1910年、アメリカの宝石学者ジョージ・フレデリック・クンツがこの名を提案し、友人で宝石の収集家だった銀行家J.P.モルガンの名をとりました。クンツは、蠍座の新月のページで紹介したベリルを、蠍座の石として伝えた人でもあります。透きとおった結晶の奥を見る新月の石と、同じ鉱物が、色を表に出した姿。奥で起きていたことが見えてくる満月の夜に、手のひらにのせておきます。
ミント
半年をふり返る夜には、記憶を助けるとされてきたハーブを。17世紀イギリスの薬草家ニコラス・カルペパーは『The English Physician(英国の医師)』で、ミントの香りをかぐと頭と記憶が楽になる、と書きました。カルペパーはミントを金星の支配に置いていて、金星は、この夜の太陽がいる牡牛座の主の星でもあります。生の葉を一枝お湯に浮かべて、香りを吸いこんでから、ノートを開いてください。精油なら、現代のアロマセラピーで頭をはっきりさせたいときに用いられてきたペパーミントを。
FAQ
Q1. 蠍座の満月に、本音や本当の気持ちが表に出てきやすいと言われるのはなぜですか?
A. 蠍座の満月は、心の奥にしまっていた本音や、本当の気持ちに気づく満月として紹介されることがある満月です。満月は、太陽の光が月の全面に当たる夜です。そして蠍座は、受けとったものを底へ沈め、見えないところで持ちつづける星座です。ふだんは奥にしまわれているものに光が当たる夜として、この二つが重ねて読まれています。このサイトでも、この日に見えてくるのは、自分の奥にあって、まだ言葉になっていなかったものだと捉えています。気づいていながら見ないでいた気持ちや、いつのまにか変わっていた受けとめ方。それが、いまの自分のなかで起きている奥の変化です。
Q2. まだ変わりつつある途中のものは、どう書けばいいですか?
A. 途中のままで書いてかまいません。蠍座の変化は奥で静かに進むので、満月の夜にも、まだ言葉になりきらない形で見えることがあります。書きとめるときは、どこまで変わったかを決めずに、いま感じていることをそのまま書きます。アファメーションにするときは、その変化がこの先も進んでいったときの自分を、もうそうなっている形で書いてください。途中のものは、次の蠍座の新月で奥に目を向けるときの、大切な手がかりにもなります。
Further reflections
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本記事の星座は、西洋占星術の方式(春分点を起点に、黄道を12等分するトロピカル方式)で区分しています。天体の位置や、月が星座を移る日時など、天文に関する記述は、標準的な天文アルゴリズムに基づいて計算・検証しています。星座や月にまつわる解釈は、古代から受け継がれてきた西洋占星術と月の象徴の知恵をふまえながら、Timeless Editionが独自の視点で編み直したものです。これらは未来を予言したり、性格を断定したりするものではなく、自分自身への理解を深めるための視点としてお届けしています。身体やアロマ・ハーブに関する記述は、伝統的な占星術における象徴としての対応を紹介するもので、医学的な効果や診断を示すものではありません。体調に不安があるときは、医療機関にご相談ください。