Timeless Edition

Taurus
牡牛座

牡牛座(おうし座)は、春分点から数えて2番目の星座です。地の星座で不動宮、支配星は金星。牡羊座で立った「私」が、はじめて手ざわりのある世界に触れる区画です。望んだものを、目で見て、手に取って、急がずたしかめて、自分のものにしていく。12星座のなかで、いちばん近くに豊かさを引き寄せる星座です。

Contents

  1. 牡牛座のテーマ
  2. 牡牛座の基本データ
  3. 牡牛座とは
  4. 牡牛座の特徴
  5. 牡牛座と体の部位
  6. 牡牛座とアロマ・ハーブ
  7. 牡牛座にある天体(太陽・月・惑星)
  8. FAQ

牡牛座のテーマ

” I EMBODY “

望む豊かさを、無限に味わえることを思い出す

牡牛座のテーマは、豊かさは味わうものだと思い出すことです。お金も、持ちものも、才能も、おいしいものや心地よい手ざわりも、望んだ豊かさは、この世界で実際に味わってはじめて自分のものになります。持っている量には限りがあっても、味わうことに限りはありません。自分のもつものの値打ちも、外の評価ではなく、自分がそれを味わっているかどうかで決まります。牡羊座で「私」が望み、牡牛座で、その望みに手ざわりが与えられます。

牡牛座の基本データ

項目

牡牛座

読み

おうし座

英語名・記号

Taurus ♉

12星座のなかの順番

2番目

日にち(太陽星座)

4/20〜5/20頃

牡牛座の新月(月星座)

4/20〜5/20頃

牡牛座の満月(月星座)

10/23〜11/22頃

2区分

女性宮

3区分

不動宮

4元素

地

支配星

金星

体のパーツ

首・喉(うなじ・声帯・甲状腺など)

象徴アロマ

ローズ

※日付は年によって1日前後ずれます。

牡牛座とは

牡牛座:夕暮れの星空に浮かぶ牡牛座の星の並びと「Taurus」の文字

牡牛座は、春分点から30度から60度までの区画です。西洋占星術は、地球から見て太陽が一年かけて通る道(黄道)を、春分の日に太陽がいる点を起点に30度ずつ区切って12の星座を定めます。牡羊座の30度が終わったところから牡牛座が始まり、太陽は毎年4月20日頃にここへ入って、5月20日頃まで滞在します。

二十四節気で言えば、牡牛座の区画に入っているのは穀雨と立夏です。星座は30度、節気は15度ずつなので、ひとつの星座に2つの節気が入ります。穀雨で牡牛座に入り、立夏が区画のまんなかにあたります。日本の暦では立夏から夏が始まるので、暦の上の夏は、牡牛座の途中で始まることになります。それぞれの季節のようすは、穀雨、立夏の記事と、二十四節気のページでご覧ください。

牡牛座の名は、ギリシャ神話でゼウスが姿を変えた白い牡牛に由来します。フェニキアの王女エウロペに近づくため、ゼウスは海辺に白い牡牛の姿であらわれました。あまりに美しく、おとなしい牡牛だったので、エウロペはその背に乗ります。すると牡牛は海へ入り、彼女を乗せたままクレタ島まで泳ぎ渡りました。ヨーロッパという地名は、このエウロペの名から来ています。夜空のおうし座が前半身だけの姿で描かれるのは、海から上がるこの牡牛の姿だからだと言われます。

12星座の全体像は、12星座の基本ページにまとめています。

牡牛座の特徴

牡牛座の特徴は、触れられるものをたしかめて、保つことです。どの天体も、この区画に入ると急がなくなります。目で見て、手で触れて、味わって、たしかにそこにあると分かってから動く。そして一度たしかめたものは、簡単には手を離しません。牡羊座が「私」の一点を立てたあと、牡牛座はその周りに、持ちもの、お金、才能、味わえるものといった、手ざわりのある豊かさを集めていきます。

牡牛座は女性宮(2区分)

牡牛座は、来たものを受けとめて留める星座です。12星座は男性宮と女性宮に交互に分かれていて、牡牛座は最初の女性宮にあたります。男性宮の牡羊座が外へ向かって働きかけるのに対し、女性宮の牡牛座は、外から来たものを受けとめ、自分の側に留める働きをします。ここにある天体は、打って出るより、じっと待って受けとることを選びます。

牡牛座は不動宮(3区分)

牡牛座は、続けることでものごとを形にする星座です。季節のさなかに置かれた牡牛座・獅子座・蠍座・水瓶座は不動宮と呼ばれ、いずれも、始まったものを保ち、続ける質をもちます。牡牛座は春のさなか、活動宮の牡羊座が動かしはじめたものを、そのまま続けて定着させる位置にあります。獅子座が表現を、蠍座が深い関わりを、水瓶座が仲間との理想を保ちつづけるのに対して、牡牛座が保ちつづけるのは、物と身体です。変えないことで守る力が、この星座にはあります。

牡牛座は地の星座(4元素)

牡牛座は、五感の地です。地の星座は牡牛座・乙女座・山羊座の3つで、どれも目に見える現実を扱いますが、扱い方が違います。乙女座の地は、細部を見て整える地。山羊座の地は、形にして社会に置く地。牡牛座の地は、触れて味わう地です。3つの地のうち、いちばん身体に近いところで働くのが牡牛座で、味覚、触覚、聴覚、香り、色。感覚で受けとれるものすべてが、この星座の領分です。

牡牛座の支配星は金星

牡牛座の支配星は、金星です。金星は、快さと美しさの天体。好ましいものを引き寄せ、結びつける働きをもちます。金星は牡牛座と天秤座の2つの星座を支配していて、同じ金星でも働く場所が違います。天秤座の金星は、人と人のあいだで働く金星。牡牛座の金星は、身体と物のあいだで働く金星です。心地よい肌ざわり、おいしいもの、美しい色や音。牡牛座の金星は、そうした感覚の快さを通して、世界を自分のほうへ引き寄せます。牡牛座に美意識や、食や音楽との縁が言われるのは、この金星の働きから来ています。

牡牛座と蠍座(向かい合う星座)

牡牛座と向かい合う星座は、蠍座です。キーワードは I embody と I meditate。牡牛座のテーマ「望む豊かさを、無限に味わえることを思い出す」は、蠍座の側から見ると、その意味がはっきりします。

蠍座は、身体を越えて深く入る星座です。目に見えないもの、自分ひとりでは持ちきれないものと、混ざり合っていく。ただ、深く入るには、戻ってくる岸が要ります。その岸にあたるのが、牡牛座の「たしかに味わった豊かさ」です。自分のものだと身をもって知っているから、自分の外にあるものへも入っていける。牡牛座が受けもつのは、その手前の、望んだものをたしかに持つことです。蠍座を向かいに置くと、牡牛座が保ちつづける豊かさが、何のためにあるのかまで見えてきます。

牡牛座と体の部位

伝統的な西洋占星術では、牡牛座は首と喉に対応します。12星座を頭から足の先へ順に割り当てた体の地図(メロテシア)は、1世紀の詩人マニリウスの『アストロノミカ』にすでに見られ、頭の牡羊座に続く牡牛座には、首、うなじ、喉、声が当てられました。牡牛座と声や歌との縁が語られるのは、この対応からです。

伝統の占星医学は、体を熱と冷、湿と乾の4つの性質の釣り合いで見ます。地の星座は冷たく乾いた性質に当てられ、支配星の金星は冷たく湿った天体です。乾きと湿りは違っても、どちらも「冷たい」側にあるので、牡牛座では首と喉に冷えが集まりやすい、と伝統は見ました。冷えるとめぐりが滞り、滞ると溜まります。

17世紀イギリスの占星術師ウィリアム・リリーが、『クリスチャン・アストロロジー』で牡牛座に挙げる不調は、喉の腫れや痛み、扁桃の腫れ、首にできる腫れ物、喉へ流れ落ちる鼻水や痰、うなじのこわばりといった、溜まりと滞りの系統です。手当ての原理は、足りない性質を補うこと。冷えて滞る偏りには、温めてめぐらせるものを当てます。首をあたためる、温かいものをゆっくり飲む、喉に溜まったものを引き締めて出す。牡牛座の手当てがこの方向をとるのは、伝統の見方に沿ったものです。

牡牛座とアロマ・ハーブ

牡牛座の象徴となる香りは、ローズです。17世紀イギリスの薬草家ニコラス・カルペパーは、『The English Physician(英国の医師)』で、ハーブをそれぞれ天体と星座に割り当てましたが、バラは金星のハーブとされました。金星が支配する牡牛座に、金星の花であるバラが結びついた、というのがこの対応の由来です。

カルペパーは、バラに引き締める働きがあるとしていました。昔の薬草書では、バラを蜂蜜に漬けたものや、バラのシロップが、口や喉のただれを洗う含嗽薬(うがい薬)として用いられてきました。喉は牡牛座の部位なので、バラは金星の花であるだけでなく、牡牛座の部位の手当てにも使われてきた花ということになります。

現代のアロマセラピーやハーブ療法でも、ローズは肌の手入れや、気持ちをゆるめる場面で使われることが多く、ローズウォーターは化粧水として、乾燥したバラの花びらはハーブティーとして、日常に取り入れられています。伝統がバラに認めた「引き締める」働きと、現代の肌の手入れの用途が、同じところで重なっています。月が牡牛座にある2〜3日の使い方は、月が牡牛座にある日の過ごし方にまとめています。

牡牛座にある天体(太陽・月・惑星)

牡牛座に入った天体は、どれもこの星座の質を帯びて働きます。急がず、たしかめ、保つ。太陽が牡牛座にある人(4月20日〜5月20日頃の生まれ)は、その質を自分自身の光として持ち、月が牡牛座にある人は、心の色合いとして持ちます。金星や水星など、ほかの天体が牡牛座にある場合は、その天体が受けもつ場面に、この質があらわれます。

FAQ

Q1. 4月20日生まれは、牡羊座ですか?牡牛座ですか?

A. 年と生まれた時刻によって、どちらもありえます。太陽が牡牛座に入るのは、黄道の30度に達した瞬間(24節気でいうと穀雨)で、近年は4月19日か20日にあたります。時刻は年ごとに変わります。惑星星座チェックで、生まれた年と時刻から確かめられます。

Q2. 牡牛座と相性のいい星座は、どれですか?

A. 牡牛座と心地よくいられるのは、同じものを一緒に味わえる相手です。牡牛座は、手に取れる豊かさを五感で味わう星座なので、食事や音楽、身のまわりのものの好みを、急がずに分かち合える相手とは、一緒にいる時間そのものが豊かになります。現実の扱い方が通じるのは、同じ地の乙女座・山羊座です。牡牛座の落ち着きのなかで、感じていることを深めてくれるのは、水の星座の蟹座・蠍座・魚座。向かい合う蠍座は、見えないものの奥へ入る星座で、牡牛座がたしかに味わっている豊かさに、もうひとつの深さを加えます。どの星座とも、何を一緒に味わえるかが分かると、その相手との心地よさが見えてきます。

Q3. 牡牛座がお金や財産と結びつけられるのは、なぜですか?

A. 牡牛座が、12星座のなかで「自分の持ちもの」を受けもつ星座だからです。牡羊座が「私」を立てたあと、牡牛座はその私が持つもの、つまりお金、財産、才能、体といった手もとの資源を担います。牛が古くから財産の象徴だったこと(乳や皮、肉が日々の暮らしを支えたこと)も、この対応を後押ししました。ただし牡牛座が語るのは、お金が増えるかどうかの運勢ではありません。持っているものを、自分の値打ちとして味わえるかどうか、という側です。

Further reflections

・・・

本記事の星座は、西洋占星術の方式(春分点を起点に、黄道を12等分するトロピカル方式)で区分しています。天体の位置や、月が星座を移る日時など、天文に関する記述は、標準的な天文アルゴリズムに基づいて計算・検証しています。星座や月にまつわる解釈は、古代から受け継がれてきた西洋占星術と月の象徴の知恵をふまえながら、Timeless Editionが独自の視点で編み直したものです。これらは未来を予言したり、性格を断定したりするものではなく、自分自身への理解を深めるための視点としてお届けしています。身体やアロマ・ハーブに関する記述は、伝統的な占星術における象徴としての対応を紹介するもので、医学的な効果や診断を示すものではありません。体調に不安があるときは、医療機関にご相談ください。

Words by Yuki

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