Scorpio New Moon
蠍座の新月のアファメーション
霜が降りはじめ、暦が冬に入る立冬をはさんで、蠍座の新月の日がやってきます。表に出ているものの奥には、まだ言葉になっていない本当のことがある。それを思い出していく蠍座で、この新月には、いま自分の奥で動きはじめている変化に目を向けます。
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Contents
蠍座の新月とは
蠍座の新月とは、太陽と月がともに蠍座にある新月のことです。太陽は10月23日頃に蠍座に入り、11月22日頃まで滞在します。そのあいだに起こる新月が、年に一度の蠍座の新月です。今年の日時はMoon Calendarでご確認ください。
蠍座の新月のころ、夜がふけると、東の空から冬の星座オリオンが昇ってきます。ギリシャ神話のオリオンは蠍に刺されて命を落とし、星になってからも、蠍が空にあるあいだは姿を見せないと語られてきました。実際の夜空でも、夏の夜に南の空で輝いていたさそり座が見えなくなるころ、入れかわるようにオリオンが東から昇ってきます。蠍が沈み、オリオンが昇る。夏の星座から冬の星座へ、夜空の主役が交代する季節に、この新月はめぐってきます。
春の終わり、太陽が向かいの牡牛座を進む4月20日頃から5月20日頃には、月が蠍座に戻って満ちます。この新月と半年をはさんで向かい合う、蠍座の満月です。新月で書いた変化が、半年のあいだに自分のどこを新しくしたのか。それが目に見える形になって出てくるのが、その満月です。
蠍座の新月のテーマ
この新月が映し出すテーマは、自分の奥で、変わろうとしているものです。
変わる、と聞くと、自分で決めて何かを変えることを思い浮かべます。蠍座の変わり方は、それとは順番が逆です。ひとつのことの奥まで入っていくと、それまで見えていなかった本当のことに行き当たります。そこに触れると、もう前と同じ見方には戻れず、気づいたときには自分のほうが変わっている。蠍座が思い出していくのは、見えないものの奥に真実があること。だから蠍座の変容は、決意から始まるのではなく、奥まで見たことのあとに起きます。
いまの自分の奥でも、すでに何かが動いています。それはたいてい、まだはっきりした言葉にならない心の奥の声として聞こえてきます。予定の外からやってきた出来事が、その声に気づかせてくれることもあります。蠍座の新月では、それを片づけるべき問題としてではなく、自分を新しくしようとしている動きとして見ます。どれも、より自分らしい自分へ変わっていくための贈りものです。この日に書くのは、その変化を通り抜けたあとの自分です。
蠍座の新月のアファメーション
月のアファメーションで書き方の基本をおさえたら、ここからは蠍座の新月の手順です。蠍座の一文は、変わりたいという願いではなく、変わり終えた自分の姿で書きます。そこへたどり着くまでに、ノートの上で、書き出し、問い、一文の順に進みます。
1. 半年前の一文を開く
蠍座の満月は春の終わりにめぐってきます。そのとき一文を書いた方は、ノートのそのページを開いてください。書いた変化のうち、もう自分に起きているもの、まだ起きていないもの、書いたときには思ってもみなかった形で起きたもの。読みながら、そこからどんな新しい自分が生まれているかを見てみてください。春の満月に何も書いていない方は、そのころ自分のなかで何が揺れていたか、浮かぶものがあればそこから始めます。何も浮かばなくても、そのまま次へ進めます。
2. 心の奥の声を書き出す
春の終わりの満月から今日までの自分を思い返しながら、次の三つをノートに分けて書きます。何が起きたかより、そのとき胸の奥で何が動いたかのほうを書きとめてください。
気づくと何度も戻ってくる感覚
理由は分からないのに思い返してしまうこと、ある人の一言がいつまでも残っていること、ふとした瞬間によみがえる場面。説明はいりません。気になっているという事実だけを書きます。
見ようとすると、目をそらしてしまうもの
考えはじめると話をそらしたくなること、答えを出さないままにしていること、向き合えば何かが変わると分かっていること。見ないままにしているものの向こうには、見たあとに新しくなる自分がいます。
まだ言葉にしていない気持ち
寂しかったのに平気なふりをしたこと、嫌だったのに笑って流したこと、口にしたら何かが変わってしまいそうで飲みこんでいる願い、自分でもまだはっきりしない胸のざわめき。うまく言えなくてかまいません。浮かんだ言葉の切れ端をそのまま書きとめると、心の奥の声が少しずつ形になっていきます。
書き終えて読み返すと、目が止まって離れないものと、思わず読み飛ばしたくなるものがあります。読み飛ばしたくなるものほど、奥に本当のことが残っています。
3. ヒントになる質問
7つの質問は、どれも、ふだん当たり前にしている前提をひとつ外したところから始まります。それぞれの「もし」を本当のこととして、浮かんだ答えをそのまま書いてください。
- もし、見ても何も壊れないと分かっているとしたら、いちばん最初に、何の奥を見ますか?
- もし、まわりにどう思われるかを考えなくてよいとしたら、本当はどう変わりたいですか?
- もし、言葉にしても誰も傷つかないとしたら、まだ言葉にしていない気持ちを、どんな言葉で書きますか?
- もし、変わっても今の関係や暮らしが続くとしたら、自分のどこを変えますか?
- もし、外から来た変化を自分が選んだものだとしたら、それは自分の何を変えるために選んだのですか?
- もし、ずっと気になっている感覚の理由を、自分はもう知っているとしたら、それは何ですか?
- もし、変わり終えた自分に会えるとしたら、その人はいまのあなたと、どこが違っていますか?
4. アファメーションを書く
書き出しと質問を通して、自分の奥で何が変わろうとしているかが感じとれたら、その変化を、変わっている途中ではなく、変わり終えた自分の言葉にします。「私は」で始め、いまその自分として暮らしている形で書いてください。
- 私は、心の奥の声に耳をすませています。
- 私は、思いがけない変化を、自分のものとして生きています。
- 私は、本当の気持ちに従って暮らしています。
書いた変化を、急いで起こそうとしなくてかまいません。奥で始まっている変化は、半年のあいだに自分の速さで表に出てきて、春の終わりの蠍座の満月に、ひとつの姿になって見えてきます。
蠍座の新月をささえるアロマ・ハーブ・天然石
ベリル
1913年、アメリカの宝石学者ジョージ・フレデリック・クンツは『The Curious Lore of Precious Stones(宝石の不思議な伝承)』で、12星座それぞれに石を当てた古い表を伝え、蠍座の石としてベリルを挙げました。海の色をしたアクアマリンや、淡い緑、淡い黄色など、いくつもの色をもつ石の総称で、透きとおった結晶の奥まで光が通ります。書き出しで手が止まったときは、石を手に取って、結晶の奥をのぞいてみてください。
パチュリ
蠍座の香りに数えられるようになったのは現代のことで、星座ごとに精油を選ぶアストロロジカル・アロマセラピーでよく挙がります。乾いた葉を発酵させてとる、土の底のような深い香りで、古くから瞑想の場で焚かれ、現代のアロマセラピーでも、気持ちを落ち着けて内側に向かわせたいときの芳香浴に用いられてきました。
FAQ
Q1. 蠍座の新月に、終わらせたいことを書いてもいいですか?
A. 蠍座の新月は、何かを終わらせる新月として紹介されることがよくあります。現代の占星術が、蠍座を終わりと生まれ変わりの星座と読んできたためです。終わらせたいことがあるなら、それを書くのはかまいません。ただ、一文の主役は、終わったあとの自分にします。「〜をやめます」より、「私は、〜して暮らしています」と、その先の姿を書く。何かを終えたいと感じるのは、自分の奥で次のものが始まりかけているからで、一文が見るのはその始まりのほうです。
Q2. 怖くて向き合えないものは、無理に書かなくてもいいですか?
A. 無理に奥まで見る必要はありません。蠍座の新月でしているのは、向き合うことではなく、自分のなかで何が変わろうとしているかに気づくことです。怖いと感じるものがあるなら、それが何についてのものか、名前だけ書きとめておきます。奥まで見るのは、その感覚が自分から近づいてきたときでかまいません。名前を書いておくだけでも、半年後の蠍座の満月に読み返したとき、そのあいだに自分の奥で何が動いたかが見えてきます。
Further reflections
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本記事の星座は、西洋占星術の方式(春分点を起点に、黄道を12等分するトロピカル方式)で区分しています。天体の位置や、月が星座を移る日時など、天文に関する記述は、標準的な天文アルゴリズムに基づいて計算・検証しています。星座や月にまつわる解釈は、古代から受け継がれてきた西洋占星術と月の象徴の知恵をふまえながら、Timeless Editionが独自の視点で編み直したものです。これらは未来を予言したり、性格を断定したりするものではなく、自分自身への理解を深めるための視点としてお届けしています。身体やアロマ・ハーブに関する記述は、伝統的な占星術における象徴としての対応を紹介するもので、医学的な効果や診断を示すものではありません。体調に不安があるときは、医療機関にご相談ください。