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蜜蝋、ソイワックス、パームワックス・・キャンドル用植物・動物ワックス6種類を徹底比較!

安心して使えるキャンドルを比較

キャンドルを買ったり作ったりする時に一番大切なのが、原料の大半を占めるワックスです。キャンドルは火を付け、ワックスが気化し、体内に入ります。そのため、できるだけ安心できる材料を使いたいものです。ここでは安心して使える、植物由来・動物由来の6種類のワックスを紹介します。



キャンドルワックスの種類

まず、ワックスにはどのようなものがあるのかを説明します。()のワックスはキャンドルには使われないため、キャンドルで使用するワックスは、ほとんど全部が天然由来のものになります。同じ天然でも、植物・動物・石油由来かで更に分けられます。

天然 植物由来ワックス ソイワックス、パームワックス、ライスワックス、ヒマワリワックス、木蝋など
動物由来ワックス 蜜蝋など
鉱物由来ワックス (モンタンワックスなど)
石油由来ワックス パラフィンワックス、ジェルワックスなど
合成 (ポリエチレンワックスなど)

6種類の安心キャンドルワックス

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キャンドルに使用されるワックスは、前述のように天然であり、さらに分けると植物・動物・石油由来のものがあります。ここでは動物・植物性のワックスの中から6種類選び、特徴や問題点も含めて比較します。写真の左上から横に、ライスワックス、サンフラワーワックス(ヒマワリワックス)、蜜蝋(精製)、左下から横に、木蝋(白蝋)、パームワックス、ソイワックスとなります。精製されているか未精製かで色が写真と違う場合があります。売り方によって、形状が塊になっている場合もあります。

ライスワックス

ライスワックス

ライスワックスは、米ぬかからできたワックスです。米ぬか油を精製するときに作られます。オレンジ色をしていますが、脱色したものもあります。日本は米の生産が盛んなので、安定的に得られるのも利点です。身近なところではキャンドルの他に化粧品や食品に使われています。キャンドルを作ると固まった時に収縮するので、ピラーキャンドルに向きます。

サンフラワーワックス(ヒマワリワックス)

ヒマワリワックス

ヒマワリの種子からとれるワックスです。クリーム色です。ライスワックスのように、キャンドルにすると固まる時に収縮するので、ピラーキャンドルに向きます。キャンドルの他にも、化粧品やヘアワックスなどに使われています。

パームワックス

パームワックス

パームワックスはヤシの葉を精製し作られるワックスです。他のワックスと違って、キャンドルにしたときにクリスタルのような綺麗な模様ができることが特徴です。天然のワックスとして人気の高いものの一つですが、深刻な環境問題と関わっています。天然資源のパーム油に関心が高まり、キャンドルだけにかかわらず、私たちの生活の中で色々なところでパーム油から作られる製品を見つけることができます。しかし、ヤシの木の大量伐採が熱帯雨林の破壊につながっています。環境や生態系を考慮し、持続可能に生産されたパーム油には認証があります。私たちは少なくともその認証があるもの以外は使用しないようにするべきです。

ソイワックス

ソイワックス

ソイワックスは天然キャンドルの中で多く使われているものの一つです。多くがアメリカで大豆から作られ、輸入されています。日本でソイワックスというと全て同じもののように思えますが、実際はソイワックスの含有量や堅さ、メーカーなどによって、沢山の種類があります。精油での香りづけと相性がいいとも言われています。スキンケアにも使われる安全性の高いワックスです。

みつろう(蜜蝋)

みつろう

天然のキャンドルの材料で一般的なものが蜜蝋です。未精製のオレンジ色のもの、精製したホワイトのものがあります。ミツバチの巣から採取されます。ほのかにハチミツの甘い香りがし、消臭効果があると言われます。化粧品や食べ物に広く使用されています。手作りのスキンケアやクリームにも向きます。

木蝋(白蝋)

木蝋

櫨(ハゼ)の実から抽出されたものを木蝋と言います。古くから日本のろうそくの原料であり、英語ではJapan waxを呼ばれます。日本文化に根付いている原料で、鬢付け油、織物のろうけつ染め、石鹸といった様々な分野で使用されていました。抽出したてのロウは濃緑色をしていますが、それを脱色して綺麗なホワイトになったものを白蝋と言います。

ワックス6種類の特徴比較

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ワックス6種類の特徴を実際にキャンドルを作って比較しています。植物・動物性にこだわったキャンドルは、石油系のパラフィンで作られたキャンドルとよく比較され、販売されていますが、これらのキャンドル同士での比較はあまりされていません。

このようなワックスを使用する場合は、香りづけにも天然の精油を使用してこだわりたいものです。天然の精油は揮発性が高いので、融点が低いソイワックスと相性がいいことが分かります。また、低い融点はマッサージキャンドルを作りたい時にも向いています。燃焼時間にこだわる時は、ライスワックスやヒマワリワックスが一番長持ちします。容器に入れて使用したい場合は、ライスワックス、ヒマワリワックスは固まる時に収縮するので向きません。

ワックス 融点 注蝋温度 燃焼時間
ライスワックス 75℃前後 80℃前後 4
ヒマワリワックス 75℃前後 80℃前後 4
蜜蝋 65℃前後 75℃前後 2
白蝋 50℃前後 60℃前後 1
パームワックス 55℃前後 65℃前後 2
ソイワックス 50℃前後 60℃前後 3

※数字は全て目安です。詳しくは使用する商品の詳細をチェックしてください。
※燃焼時間の数値は4が一番長く、1が一番短いです。使用する芯や条件で変わることがあります。




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