Essay

【コラボエッセイ】VOL.3 当たり前のアップデート YUKI’S CASE

3回目のコラボエッセイとなりました。私たちは毎日色々な気づきをして、成長し続けています。ふと気づくと、ちょっと前まで当たり前だった習慣や感覚が、今となっては信じられないことになっていることは沢山あると思います。そして、誰かの当たり前を見てみると、自分が無意識に選んでいたことに対して、こんな感じでもいいんだ!と楽になることもあります。今回は、昔と比べてどんな当たり前のアップデートをしているかを振り返り、今の感覚と比べてみるというテーマです。更に他のみんなの当たり前の感覚を見てみて、自分にも取り入れてみるのが楽しみです。

私のアップデートのテーマ:国境を超えること

生活の中でアップデートしてる感覚はたくさんありますが、私の場合は人生の色々なタイミングで経験してきた海外へ行く=国境を超える概念についての変化を振り返ってみようと思います。

小・中学生の感覚:未知の世界

私が初めて海外に行ったのは家族旅行のグアムで、小学生の8,9歳だったと思います。それから何回かグアムやサイパンに連れて行ってもらいました。そこで初めて、日本以外の全く違う文化に触れました。当時の海外への感覚は衝撃で、こんな素敵な世界があるんだ!と感動でした。日本には無いその土地の香りもはっきりと覚えています。この時にすでに留学する宣言をしていたそうです。そこから私の日本以外の場所への興味が始まりました。

高校生の感覚:違いを感じる非現実な世界

高校生の時は、カナダに短期間のプチ留学をしました。当時の私はThank you, Yes, Noくらいしか言葉を発していなかったと思いますが、それでも気持ちを分かりあうことができたという印象があります。夏に行きましたが、こんなに夜まで日が出ているんだとか、こんな食事をしているんだとか、色々な文化の違いに感動していました。小中学生とは違う、もう少し大人な目線で、文化の違いと違うものへの尊敬を学んだと思います。この時もまだ、海外は私にとって非現実の楽園でした。

大学生の感覚:私の人生に大切なこと

大学生になると、自分で色々な国に行くようになりました。初めてヨーロッパに行った時は、本や映画の中に入ったみたいな衝撃がありました。同時にどこか懐かしい感覚もありました。イギリスでホームステイを体験したり、他のヨーロッパの国々やアジアなどを旅行しました。どんどん海外が自分にとって近いものに変化していきました。

大学院の感覚:ボーダーは無い

大学卒業後、イギリスの大学院に行く決断をしました。このタイミングで日本と海外の間に境界線は無く、ひとつの地球という意識になりました。どんなところでも変わらない。自分がやりたいことをやれるし、必要な人に巡り合えるという確信が生まれました。このタイミングで、国境とか、人種とか、話す言葉とか、全て関係なくて、同じタイミングで生きている地球人というベースの価値観が根付いたと思います。

社会人始めの感覚:制限の中の楽しみ

社会人になってからも、暇があれば海外旅行に行っていましたが、決まった休みの中での制限がありました。有休を使うので、このタイミングならみんなに迷惑をかけないかなとか、これ以上の日数を休んだら迷惑が掛かるかな、という気持ち的な制限がありました。私は色々な場所に自由に行くことにとても価値を置いていたので、この制限が無い生活を送りたいと思うようになりました。

今の感覚:どこでもドアで違う次元に移動する感覚

そして私は、時間に制限の無いライフスタイルを選択しました。そうなった後は、どんな場所もどこでもドアで行ける感覚になりました。もちろん、距離が遠い場所は移動の時間がありますが、移動も大好きなので旅行の一部な感覚です。そして思い立ってすぐに、そこに滞在したいだけ滞在する、というスタイルになりました。一つ前のステージでは、1週間くらいが最大日数という感覚でしたが、今は最低1カ月くらいかな、という感覚に変化しました。特にコロナが広がる直前までは、色々な国へ行ったり来たりして過ごしていました。直感的に行く場所とタイミングを決めるようになってからは、行く先々で色々な気づきや現象が多くなりました。土地やタイミングによって、テーマがあるな、と感じています。地球では、物理的に時間をかけて距離を移動することが旅行ですが、肉体を超えた部分では、一瞬で次元移動していて、自分が学ぶタイミングのテーマを引き寄せているという感覚があります。

自分の外側から内側へ

あらためて自分の感覚を振り返ってみると、国境を超えることが、自分の外側に行くという感覚から、自分の内側の出来事に変化していたことに気づきました。今後私のライフスタイルがどのように変わるか分かりませんが、地球全体で生きる感覚を楽しみたいと思います。