Timeless Edition

Libra
天秤座

天秤座(てんびん座)は、春分点から数えて7番目の星座です。風の星座で活動宮、支配星は金星。黄道のちょうど反対側、春分点の真向かいにあたる秋分点から始まり、12星座の後半はこの星座から数えます。昼と夜の長さがそろう日に置かれた天秤座は、12星座のなかでただひとつ、生きものではなく道具の名をもつ星座です。

Contents

  1. 天秤座のテーマ
  2. 天秤座の基本データ
  3. 天秤座とは
  4. 天秤座の特徴
  5. 天秤座と体の部位
  6. 天秤座とアロマ・ハーブ
  7. 天秤座にある天体(太陽・月・惑星)
  8. FAQ

天秤座のテーマ

” I BALANCE “

世界は常に調和していることを思い出す

天秤座のテーマは、世界はもともと調和している、ということです。昼と夜、暑さと寒さ、動くときと休むとき。世界はいつも、対になるものが両方そろって成り立っています。自分と相手のあいだも、自分のなかの異なる思いも、身のまわりの出来事どうしも、同じ調和のなかにあります。調和は誰かがつくるものではなく、はじめからそこにあるもの。天秤座は、人や出来事と向き合うたびに、その調和を思い出していく星座です。

天秤座の基本データ

項目

天秤座

読み

てんびん座

英語名・記号

Libra ♎️

12星座のなかの順番

7番目

日にち(太陽星座)

9/23〜10/23頃

天秤座の新月(月星座)

9/23〜10/23頃

天秤座の満月(月星座)

3/20〜4/20頃

2区分

男性宮

3区分

活動宮

4元素

風

支配星

金星

体のパーツ

腰(腎臓・腰まわりなど)

象徴アロマ

ヤロウ

※日付は年によって1日前後ずれます。

天秤座とは

夕暮れの星空に浮かぶ天秤座の星の並びと「Libra」の文字

天秤座は、春分点から180度から210度までの区画です。地球から見た太陽の通り道(黄道)を春分点から30度ずつ12に区切った7つめの区画で、その始点は、春分点の正反対にある秋分点です。太陽がここにいるのは毎年9月23日頃から10月23日頃まで。秋分の日を境に、北半球では夜が昼より長くなっていくので、天秤座は、一年のうち夜が昼を追い越す側に入る最初の区画です。

二十四節気では、秋分と寒露がこの区画に入ります。節気は黄道を15度ずつ区切るので、30度の星座ひとつに2つずつ、入り口とまんなかに並びます。天秤座の入り口が秋分、まんなかが寒露です。秋分と寒露それぞれの季節は、秋分、寒露の記事に、二十四節気の全体は二十四節気のページに書いています。

この区画が天秤の名で呼ばれるようになったのは、紀元前1世紀ごろのローマでのことです。それより前のギリシャでは、この場所の星々は隣のさそりの「はさみ」と見なされていて、2世紀のプトレマイオスも『アルマゲスト』では、まだ「はさみ」の名で記しています。天秤の見立て自体はさらに古く、紀元前1000年ごろのバビロニアの人々は、ここを「天の天秤」と呼んでいました。当時はまだ秋分点がこの星々のなかにあり、昼と夜が等しくなる場所に量りの像が重ねられました。1世紀ローマの詩人マルクス・マニリウスは『アストロノミカ』で、天秤座を、季節が釣り合い、昼と夜の時間が等しくなる星座と呼んでいます。

12星座の全体像は、12星座の基本ページにまとめています。

天秤座の特徴

天秤座の特徴は、いくつものものを見渡して、全体が釣り合うところを見つけることです。この星座に入った天体は、ひとつの側だけで決めず、その場にあるものを見比べてから動きます。色と色、言葉と言葉、自分の考えとほかの考え、人と人。見比べるうちに、それぞれが生きる位置が見えてくる。公平さ、美しいものへの目、人との関わりのうまさ、決めるまでの迷いと、天秤座に言われることはどれも、この見比べから出てきます。

天秤座は男性宮(2区分)

天秤座の外向きは、ものを並べ直す形をとります。外へ出ていく男性宮の力を、天秤座は、目の前にあるものの配置に向けます。部屋の家具、言葉の順番、一日の予定、人と人の席。ばらばらにあるものを、互いが引き立つ位置へ置き直す。結婚や契約、交渉といった像が天秤座に重ねられてきたのも、この置き直す働きが、ものだけでなく人にも向かうためです。

天秤座は活動宮(3区分)

天秤座が始めるのは、秋です。秋分は一年に4つある季節の節目のひとつで、そこから始まる天秤座は活動宮に数えられ、夜が昼を上回っていく半年の入り口を受けもちます。昼と夜が等しくなった日に始まるので、天秤座の始め方は、何かを強く押し出すことではなく、つり合った位置から次の動きを起こすことです。新しい組み合わせを試す、止まっていた話を動かす、ほかの見方を加える。天秤座の天体は、釣り合いを保ったまま次へ進みます。

天秤座は風の星座(4元素)

天秤座の風は、あいだを行き来する風です。風は、場所ごとの差があるところに生まれ、そのあいだを行き来して差をならします。天秤座の風も、いくつもの見方のあいだを往復し、どこから見ても無理のないところを探します。風の星座は天秤座のほかに双子座と水瓶座があり、双子座の風は身近な言葉を運び、水瓶座の風は全体を見渡しますが、天秤座の風は、並んだものを見比べるために吹きます。天秤座に「どの言い分も分かる」感覚があるのは、この風がそれぞれの側を知っているからです。

天秤座の支配星は金星

天秤座の支配星は、金星です。金星が支配する星座はふたつあり、17世紀イギリスの占星術師ウィリアム・リリーは『クリスチャン・アストロロジー』で、天秤座を「金星の主たる家」と呼んで昼の家に、牡牛座を夜の家に置きました。夜の家の金星が手ざわりや味の快さを受けもつのに対して、昼の家の天秤座の金星は、形と形の釣り合いに快さを見つけます。色の取り合わせ、音の重なり、ものの配置、言葉や振る舞いのほどのよさ。部分どうしがちょうどよく釣り合ったときに生まれる美しさです。美意識や上品さという天秤座の評判は、この昼の金星がつくったものです。

天秤座と牡羊座(向かい合う星座)

牡羊座 I am は、天秤座 I balance の向かいにあります。秋分と春分、夜が昼を追い越す日と、昼が夜を追い越す日の対です。牡羊座は、まだ誰とも比べていない「私」がそのまま在る星座です。天秤座のテーマ「世界は常に調和していることを思い出す」を牡羊座の側から読むと、その調和には、まだ何とも比べていない「私」がそのまま含まれています。調和とは、何かを削ってそろえることではありません。牡羊座の「私」が丸ごとそこにあり、昼も夜も、自分も相手も、それぞれが丸ごとのままで、世界は釣り合っています。牡羊座を向かいに置くと、天秤座の調和が、何ひとつ欠けずにそろっている状態のことだと分かります。

天秤座と体の部位

伝統的な西洋占星術では、天秤座は腰と腎臓に対応します。頭から足へ12星座を順に当てる体の地図(メロテシア)で、1世紀ローマの詩人マルクス・マニリウスは『アストロノミカ』で天秤座に尻のあたりを与え、4世紀ローマのユリウス・フィルミクス・マテルヌスは『マテシス』で腎臓と背骨を当てました。17世紀イギリスの占星術師ウィリアム・リリーが『クリスチャン・アストロロジー』で挙げる天秤座の不調は、腎臓の結石や砂、腰の熱と痛み、腎臓や膀胱の腫れもの、背中の弱り、血の濁りです。

熱と冷、湿と乾の釣り合いで体を見るのが、伝統の占星医学です。風の星座は熱く湿った性質に、金星はほどよく冷たく湿った天体に当てられ、天秤座では両方の「湿り」が重なります。湿りが多いと体の水が留まりやすく、リリーの挙げる石や砂、腫れものは、その偏りが腰の部位に出たものと読めます。手当ての原理は、乾かして流すこと。17世紀イギリスの薬草家ニコラス・カルペパーは『The English Physician(英国の医師)』で、金星のハーブであるゴールデンロッドを、腎臓を清めて砂を出すハーブとしています。

天秤座とアロマ・ハーブ

天秤座の象徴アロマは、ヤロウ(セイヨウノコギリソウ)です。カルペパーはヤロウを金星のハーブとしました。学名のアキレアは、ギリシャの英雄アキレウスの名から来ていて、1世紀ギリシャの医師ディオスコリデスは、アキレウスがこの草を見つけ、刃物の傷の手当てに使ったと伝えています。現代のアロマセラピーでは、青みを帯びた色で知られるヤロウの精油が、荒れた肌の手入れや、植物油で薄めて腰まわりをさするマッサージに用いられてきました。ハーブとしては、葉と花をティーにして、食後や、体が冷えて汗をかきにくいときに飲まれています。

腎臓の側では、体の段で挙げたゴールデンロッドのほかに、カルペパーが金星の木としたバーチ(シラカバ)があり、腎臓や膀胱の石を砕くとされました。どちらも現代のハーブ療法で、ティーにして体の水はけを助ける目的で用いられています。

現代の占星術のアロマセラピーで、天秤座の香りとしてまず挙がるのは、ゼラニウムです。バラに似た甘い香りをもち、肌の皮脂や気分のバランスをとる精油として、フェイスオイルや芳香浴に使われています。伝統の出典はありませんが、金星の香りとして、ローズとともに天秤座に結びつけられてきました。

エッセンシャルオイル・精油

ハーブ

天秤座にある天体(太陽・月・惑星)

天秤座に入った天体は、どれもその場にあるものを見比べ、全体の釣り合いのなかで働きます。9月23日〜10月23日頃に生まれた人は太陽星座が天秤座で、本質の光が、ものごとの釣り合いを見るところでいちばん前に出ます。金星が天秤座にあれば、金星は自分の家にいて、色や形、ものの取り合わせに美しさを見つける働きがそのまま出ます。月が天秤座にある人は、心が感じたことをいくつもの側から確かめて受けとる色合いをもち、ほかの天体なら、その天体が受けもつ場面に見比べる働きが現れます。

FAQ

Q1. 9月23日生まれは、乙女座ですか?天秤座ですか?

A. 生まれた年の「秋分の日」が22日なら天秤座、23日なら、秋分の時刻より前か後かで分かれます。太陽が天秤座に入る瞬間が秋分で、日本ではその日が祝日なので、生まれた年の日付はすぐに調べられます。近年は9月23日の年が多く、4年に一度ほど22日になります。23日だった年は、秋分の時刻より前に生まれていれば乙女座、あとなら天秤座です。時刻まで確かめたいときは、惑星星座チェックに生まれた日時を入れてください。

Q2. 天秤座と相性のいい星座は、どれですか?

A. 天秤座と通じやすいとされるのは、同じ風の星座の双子座と水瓶座です。西洋占星術では、同じ元素の星座どうしは性質が近く、考え方や言葉の調子が合いやすいと考えます。火の星座の獅子座と射手座も、火と風が昔から助け合う元素とされてきたことから、互いを引き立て合う相手です。向かい合う牡羊座は、自分から始める牡羊座と、相手を置いてはじめて釣り合いをとる天秤座という対で、互いにもっていないものを補い合います。どの星座が上ということはなく、それぞれに違う関係が築けます。

Q3. 天秤座の英語名 Libra には、どんな意味がありますか?

A. ラテン語で「天秤」、そして天秤で量る「重さの単位」のことです。古代ローマの重さの単位リブラ(約327グラム)から、いまも重さの単位ポンドを lb と書き、イギリスの通貨ポンドの記号を £ と書きます。どちらも Libra の頭文字の L です。英語の balance(釣り合い)も、天秤の皿を意味するラテン語ランクス(lanx)から、二つの皿(ビランクス)を経て生まれた語で、天秤座のキーワード I balance は、もとをたどれば天秤の二つの皿です。

Further reflections

・・・

本記事の星座は、西洋占星術の方式(春分点を起点に、黄道を12等分するトロピカル方式)で区分しています。天体の位置や、月が星座を移る日時など、天文に関する記述は、標準的な天文アルゴリズムに基づいて計算・検証しています。星座や月にまつわる解釈は、古代から受け継がれてきた西洋占星術と月の象徴の知恵をふまえながら、Timeless Editionが独自の視点で編み直したものです。これらは未来を予言したり、性格を断定したりするものではなく、自分自身への理解を深めるための視点としてお届けしています。身体やアロマ・ハーブに関する記述は、伝統的な占星術における象徴としての対応を紹介するもので、医学的な効果や診断を示すものではありません。体調に不安があるときは、医療機関にご相談ください。

Words by Yuki

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