Aries
牡羊座
牡羊座(おひつじ座)は、春分点から始まる12星座の最初の星座です。火の星座で活動宮、支配星は火星。一年がまだ何者でもないところに、最初の火を点ける区画です。ここから、12星座の物語が「私」の一語で始まります。
Contents
牡羊座のテーマ
” I AM “
全ては自分主体であることを思い出す
牡羊座のテーマは、はじまりの「私」です。何かをする前に、誰かと比べる前に、すでに「ここに私がいる」こと。それは誰かに教わって身につけるものではなく、もともとそうであったものを思い出す形で戻ってきます。続く11の星座はすべて、この最初の「私」を出発点にしています。
牡羊座の基本データ
項目
牡羊座
読み
おひつじ座
英語名・記号
Aries ♈
12星座のなかの順番
1番目
日にち(太陽星座)
3/20〜4/20頃
牡羊座の新月(月星座)
3/20〜4/20頃
牡羊座の満月(月星座)
9/23〜10/23頃
2区分
男性宮
3区分
活動宮
4元素
火
支配星
火星
体のパーツ
頭部(頭・額・脳など)
象徴アロマ
※日付は年によって1日前後ずれます。
牡羊座とは
牡羊座は、黄道を春分点から12に区切った、最初の区画です。黄道とは、地球から見て太陽が一年かけて通る道のこと。西洋占星術はこの道を、春分の日に太陽がいる点(春分点)を起点に30度ずつ区切って、12の星座を定めます。牡羊座はその一番目、春分点から30度までの区画で、太陽は毎年3月20日頃にここへ入ります。
同じ道を、日本の暦は24に区切っています。二十四節気です。星座は30度、節気は15度ずつなので、ひとつの星座にはちょうど2つの節気が入ります。牡羊座の区画にあたるのは、春分と清明。春分で牡羊座に入り、清明が区画のまんなかです。それぞれの季節のようすは、春分、清明の記事と、二十四節気のページでご覧ください。
牡羊座の名は、ギリシャ神話の金色の牡羊に由来します。継母に命を狙われた兄妹プリクソスとヘレを背に乗せ、空を飛んで東の国コルキスまで運んだ、金の毛をもつ牡羊です。妹のヘレは途中で海峡に落ち、その海はヘレスポントス(ヘレの海)と呼ばれるようになりました。無事にたどり着いたプリクソスは牡羊をゼウスに捧げ、その毛皮は「金羊毛」として、のちに英雄イアソンの航海の目的になります。ゼウスはこの牡羊を星座にしました。夜空のおひつじ座は、いまも同じ牡羊の姿です。
12星座の全体像は、12星座の基本ページにまとめています。
牡羊座の特徴
牡羊座の特徴は、「私」がはじまる力です。春分点のすぐ先に置かれた区画らしく、どの天体もここでは、理由より先にまっすぐ動きだします。誰かに見せるためでも、誰かに応えるためでもなく、ただ自分から立ち上がること。その一歩目には、まっすぐな勇気が宿っています。
牡羊座は男性宮(2区分)
牡羊座は、外へ向かって働く星座です。12星座は男性宮と女性宮に交互に分かれ、牡羊座は最初の男性宮。ここにある天体は、内に溜めるより先に外へ表します。思ったことは口に出し、やりたいことは手を動かす。牡羊座の率直さは、この外向きの質から来ています。
牡羊座は活動宮(3区分)
牡羊座は、季節をはじめる4つの星座のひとつです。春分・夏至・秋分・冬至から始まる牡羊座・蟹座・天秤座・山羊座は活動宮と呼ばれ、いずれも動きだす質をもちます。そのなかで牡羊座だけが、一年そのものの出発点にあります。蟹座が家族の輪を、天秤座が相手との釣り合いを、山羊座が社会のなかの役割をそれぞれ動かしはじめるのに対し、牡羊座が動かしはじめるのは「私」です。
牡羊座は火の星座(4元素)
牡羊座の火は、火をおこす火です。火の星座は牡羊座・獅子座・射手座の3つで、同じ火でも役目がちがいます。獅子座の火は燃えつづける火、射手座の火は遠くへ広がる火。牡羊座の火は、まだ何もないところに最初の火を点ける火です。だから牡羊座の質は、続けることや広げることより、はじめることに向いています。点いたあとの火をどう保つかは、次の星座たちの仕事です。
牡羊座の支配星は火星
牡羊座の支配星は、火星です。火星は行動と推進の天体で、現代式でも伝統式でも、牡羊座の支配星は変わりません。火星は自分の星座にいるとき、迷いなく前へ進みます。牡羊座に入った天体が勢いを帯びるのは、この火星の質を借りるためです。
牡羊座と天秤座(向かい合う星座)
牡羊座と向かい合う星座は、天秤座です。春分と秋分の対で、キーワードは I am と I balance。牡羊座のテーマ「全ては自分主体であることを思い出す」は、天秤座の側から見ると、もう一段はっきりします。
天秤座は、相手を置いてはじめて釣り合いをとる星座です。ということは、その釣り合いの一方の皿に乗る「私」が、先に立っていなければなりません。牡羊座が受けもつのは、まだ誰とも釣り合わせていない、比べる前の「私」です。自分主体であるとは、相手を退けることではなく、釣り合いの手前で、まず自分の側の皿に重みを置くこと。天秤座を向かいに置くと、牡羊座の「私」が、誰かとの関係のなかでどこに立つのかまで見えてきます。
牡羊座と体の部位
伝統的な西洋占星術では、牡羊座は頭に対応します。12星座を頭から足へ順に割り当てる体の地図はメロテシアと呼ばれ、1世紀のローマの詩人マニリウスの『アストロノミカ』にすでに記されています。牡羊座は先頭の星座なので、体のいちばん上、頭と額、脳、顔、目、上あごまでを受けもちます。
元素と支配星は、この部位に体質を重ねます。伝統の占星医学は、体を熱と冷、湿と乾の釣り合いで見ていました。火の星座は熱く乾いた体質(胆汁質)に当てられ、火星もまた熱と炎症、鋭さの天体です。この組み合わせから、牡羊座の体は「燃えるのも冷めるのも早い」と読まれてきました。病気は長く続く慢性のものより、急に来て短く激しく、回復も早い急性のものに傾く、という見方です。
17世紀のリリーやカルペパーが牡羊座に挙げる不調は、その体質を頭という部位に当てたものです。頭痛や偏頭痛、めまい。発熱と炎症、のぼせ。顔の吹き出物や皮膚の赤み。目の疲れや炎症。上あごの歯の痛み。頭皮の乾きと抜け毛。火星の側からは、切り傷、やけど、ぶつけるけがも加わります。手当ての原理は、反対の性質で均すこと。熱く乾いた偏りには、冷やして潤すものを当て、余った熱は体を動かして外に出す。伝統の養生がこの方向をとるのは、すべてこの考え方から来ています。
牡羊座とアロマ・ハーブ
牡羊座の象徴アロマは、ローズマリーです。17世紀の英国の薬草学者ニコラス・カルペパーは、ハーブをひとつずつ天体と星座に割り当てました。その『ハーバル』で、ローズマリーは太陽の支配のもと、牡羊座に属するとされています。
ローズマリーと牡羊座を結ぶのは、頭という部位です。ローズマリーは古くから、頭にまつわる用途で使われてきました。カルペパーが挙げるのは、記憶、頭の重さやめまい、頭痛、そして頭皮と髪。「体の部位」で見た牡羊座の不調の系統と、ほぼ同じ場所です。この結びつきはいまも続いていて、現代のアロマセラピーでもローズマリーは、頭をすっきりさせたいとき、集中したいとき、頭皮や髪の手入れに用いられることの多い香りです。伝統が当てた部位と、現代の用途が、同じ場所で重なっています。
火星の側からは、ネトル、ガーリック、マスタードのような、刺激の強いハーブが牡羊座に結びつきます。カルペパーがこれらを、牡羊座の支配星である火星のハーブとしたためです。月が牡羊座にある2〜3日の使い方は、月が牡羊座にある日の過ごし方にまとめています。
牡羊座にある天体(太陽・月・惑星)
牡羊座にある天体は、どれも「私」を主体にして働きます。太陽が牡羊座にあるのは3月20日〜4月20日頃で、この期間に生まれた人の太陽星座が牡羊座です。本質の光が、誰かに合わせる前の「私」として輝きます。月が牡羊座にある人は、心が自分の感じたことをそのまま受けとります。火星が牡羊座にあるときは、行動の天体が自分の星座にいる状態で、動きが「私」からまっすぐ出ます。ほかの天体も同じように、牡羊座にあれば、牡羊座のエネルギーに影響されます。自分の天体の星座は下記のリンクからチェックできます。
FAQ
Q1. 3月20日生まれは、牡羊座ですか?魚座ですか?
A. 年と生まれた時刻によって、どちらもありえます。太陽が牡羊座に入る瞬間は春分で、近年は3月20日にあたる年が多いものの、時刻は年ごとに変わります。3月20日の生まれで、その年の春分の時刻より前なら魚座、あとなら牡羊座です。境目の日の生まれの人は、惑星星座チェックで生まれた年と時刻から確かめられます。
Q2. 牡羊座はなぜ12星座の最初なのですか?
A. 西洋占星術が黄道を区切る起点を、春分点に置いているからです。春分の日に太陽がいる点から30度ごとに数えていくと、最初の区画が牡羊座になります。順番は星座の優劣ではなく、一年をどこから数えるかの取り決めで、春分から数えるのは、昼と夜の長さが等しくなり、北半球で昼が夜を上回っていく節目だからです。
Q3. 夜空のおひつじ座は、いつ見えますか?
A. 秋から冬の夜です。占星術の牡羊座は3〜4月ですが、その時期は太陽がおひつじ座の方向にあるため、星座は昼の空にあって見えません。地球が半年進んで、太陽が反対側に来る秋から冬に、おひつじ座は夜空に姿を見せます。
Further reflections
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本記事の星座は、西洋占星術の方式(春分点を起点に、黄道を12等分するトロピカル方式)で区分しています。天体の位置や、月が星座を移る日時など、天文に関する記述は、標準的な天文アルゴリズムに基づいて計算・検証しています。星座や月にまつわる解釈は、古代から受け継がれてきた西洋占星術と月の象徴の知恵をふまえながら、Timeless Editionが独自の視点で編み直したものです。これらは未来を予言したり、性格を断定したりするものではなく、自分自身への理解を深めるための視点としてお届けしています。身体やアロマ・ハーブに関する記述は、伝統的な占星術における象徴としての対応を紹介するもので、医学的な効果や診断を示すものではありません。体調に不安があるときは、医療機関にご相談ください。