Aquarius
水瓶座
水瓶座(みずがめ座)は、春分点から数えて11番目の星座です。風の星座で不動宮、支配星は土星(現代の占星術では天王星)。星座の絵は、瓶を傾けて水を注ぐ人の姿をしています。水は瓶のなかに留まらず、注がれた先へ流れていきます。持っているものを抱えこまず、全体へ渡していく星座です。
Contents
水瓶座のテーマ
” I CONTRIBUTE “
全ては、分かち合いながらめぐっていることを思い出す
水も空気も、言葉も知恵も、誰かひとりのところに留まってはいません。受けとられたものは次の誰かへ渡り、世界のなかをめぐっています。自分の力や才能も同じです。楽しくてやっていたことが、気づけば誰かの役に立っている。contribute は、自分の持ち分を全体に加えるという意味の語で、加えたものはもう「自分のもの」ではなく、みんなのあいだをめぐるものになります。分かち合いは、これから始めることではなく、世界がはじめからそうなっている姿で、水瓶座はそれを思い出していく星座です。
水瓶座の基本データ
項目
水瓶座
読み
みずがめ座
英語名・記号
Aquarius ♒
12星座のなかの順番
11番目
日にち(太陽星座)
1/20〜2/18頃
水瓶座の新月(月星座)
1/20〜2/18頃
水瓶座の満月(月星座)
7/23〜8/22頃
2区分
男性宮
3区分
不動宮
4元素
風
支配星
土星(現代式では天王星)
体のパーツ
すね・足首(ふくらはぎなど膝から下の脚)
象徴アロマ
※日付は年によって1日前後ずれます。
水瓶座とは
水瓶座は、地球から見た太陽の通り道(黄道)を春分点から30度ずつ12に分けたうちの11番目、300度から330度までの区画です。太陽は毎年1月20日頃の大寒にここへ入り、2月18日頃まで留まって、雨水(うすい)で魚座へ移ります。
二十四節気では、大寒と立春が水瓶座の区画です。小寒から続く「寒」は大寒でいちばん厳しくなり、区画のまんなかにあたる立春で明けます。日本の暦は立春を一年の数えはじめにしていて、八十八夜も二百十日も、立春から数えた日数です。大寒と立春それぞれの季節は、大寒、立春の記事に、二十四節気の全体は二十四節気のページに書いています。
英語名の Aquarius はラテン語で「水を運ぶ者」、ギリシャ語の名ヒュドロコオスは「水を注ぐ者」の意味です。紀元前後のローマの文法家ガイウス・ユリウス・ヒュギヌスの名で伝わる『天文詩』は、この注ぐ人が誰なのかについて、三つの説を並べています。多くの人が言うのは、美しさゆえにゼウスにさらわれ、神々の酌をする役についたトロイアの王子ガニュメデス。ほかに、大洪水の時代の王デウカリオンだという説と、まだワインがなく、神々に水を捧げていた時代のアテナイの王ケクロプスだという説です。
夜空のみずがめ座は秋の宵の南の空にあり、瓶からこぼれた水の流れが、星の連なりで描かれています。12星座の全体像は、12星座の基本ページにまとめています。
水瓶座の特徴
水瓶座の特徴は、ほかの誰とも違う、その人ならではのものを全体のなかへ加えていくことです。この星座に入った天体は、目の前の一人や自分の手もとだけで完結せず、その先にいる大勢へ向かって働きます。そのとき加えられるのは、全体のなかにまだなかったものです。水瓶座が独創的とも、型にはまらないとも言われるのは、この「まだなかったもの」を持ちこむ側面で、支配星の節で見る天王星の意味とも重なります。
水瓶座は男性宮(2区分)
水瓶座の天体は、手もとにあるものを外へ注ぎ出します。男性宮は、来たものを受けとるより、自分の側から外へ働きかける星座です。17世紀イギリスの占星術師ウィリアム・リリーは『クリスチャン・アストロロジー』で、水瓶座を男性の、昼の星座に数えました。星座の絵の人物も、瓶を受け皿として差し出すのではなく、傾けて中身を外へ注いでいます。水瓶座では、外へ働きかけることが、そのまま持っているものを渡すことになります。
水瓶座は不動宮(3区分)
水瓶座は、一度見定めた考えを動かさない星座です。季節のさなかに置かれた牡牛座・獅子座・蠍座・水瓶座を不動宮と呼び、水瓶座は冬のさなかを受けもちます。不動宮の天体は、一度定まったものを変えずに持ちつづけます。風の星座の水瓶座で持ちつづけられるのは、言葉や考えです。水瓶座が頑固だと言われるのは、この一度定まった考えを変えないところです。
水瓶座は風の星座(4元素)
水瓶座の風は、顔を知らない人たちのところまで届く風です。風の元素が表すのは、言葉や考えのように、人と人のあいだを行き交うものです。風の星座は双子、天秤、水を注ぐ人と、どれも人か人の道具の姿をしていて、動物がいません。その風が届く範囲は、双子座では身近なところ、天秤座ではその場に並んだもののあいだで、水瓶座では、まだ会ったことのない大勢にまで広がります。
水瓶座の支配星は土星(現代式では天王星)
水瓶座には、支配星が二つあります。古くからの土星と、18世紀に見つかった天王星です。2世紀のプトレマイオスは『テトラビブロス』で、太陽と月の家である獅子座と蟹座の真向かいに、太陽と月からいちばん遠い土星の家を置きました。リリーは水瓶座を土星の昼の家とし、土星がもっとも喜ぶ星座と書いています。土星は、この地上で自分がしたいことの道筋を示す天体で、水瓶座では、その道筋が、全体のなかへ自分の持ち分を加えていく道として示されます。
天王星は1781年、イギリスの天文学者ウィリアム・ハーシェルが望遠鏡で見つけた惑星です。肉眼で見える惑星は土星までなので、それまで知られていた太陽系の外側で見つかった、最初の惑星でした。近代以降の占星術は、この天体に変革や独立、独創の意味を与え、水瓶座の支配星としています。水瓶座が独創的とも、変わり者とも言われ、科学や技術、未来と結びつけられるのは、おもにこの天王星の側から来た見方です。
水瓶座と獅子座(向かい合う星座)
水瓶座でめぐっているものは、もとをたどれば、誰かが自分のなかから出したものです。水瓶座 I contribute の真向かいにある獅子座 I create は、自分が世界を創っていることを思い出す星座です。獅子座の側から水瓶座のテーマ「全ては、分かち合いながらめぐっていることを思い出す」を読むと、めぐっているものには、持ち主の名前がついていないことが分かります。歌は歌った人から生まれますが、歌われたあとは、聞いた人みんなのものです。獅子座で「自分が」創ったものは、水瓶座でその「自分が」が外れ、創られたものだけが人から人へ渡っていきます。
水瓶座と体の部位
伝統的な西洋占星術では、水瓶座はすねと足首に対応します。頭の牡羊座から足の魚座まで12星座を順に体へ当てる地図(メロテシア)で、膝の山羊座と足の魚座のあいだ、膝から下の脚が水瓶座です。1世紀ローマの詩人マルクス・マニリウスは『アストロノミカ』ですねを、リリーは脚と足首を水瓶座に当てました。リリーが挙げる不調は、その部位に起こる病、こむら返りなどのけいれん、そして「血管のなかで固まった憂鬱質の風」と、血の乱れです。
伝統の占星医学は、体を熱と冷、湿と乾の釣り合いと、4つの体液で見ます。リリーは水瓶座を、熱く湿った風の星座で、体液では血にあたる多血質の星座と書きました。一方、支配星の土星は冷たく乾いた天体で、体液では憂鬱質(黒胆汁)を受けもちます。リリーの言う「憂鬱質の風」は、この土星の体液の名です。水瓶座の不調の並びには、星座の血と、支配星の憂鬱質の両方が出てきます。手当ての原理は、偏りと反対の性質で均すこと。冷えて乾いた憂鬱質には、温めて潤すものを当てます。
水瓶座とアロマ・ハーブ
フランキンセンス(乳香)を水瓶座の象徴アロマにしているのは、16世紀ドイツの学者ハインリヒ・コルネリウス・アグリッパの『オカルト哲学』によります。アグリッパは土星に捧げて焚く香に乳香の木を挙げ、同じ章で、乳香の樹脂を向かいの獅子座の香にも数えました。現代のアロマセラピーでは、呼吸をゆっくり深くしたいときの芳香浴や、乾いた肌の手入れに用いられてきました。パトリシア・デイヴィスが『アストロロジカル・アロマセラピー』で水瓶座に選んだネロリは、現代の対応です。
ハーブでは、17世紀イギリスの薬草家ニコラス・カルペパーが『The English Physician(英国の医師)』で土星のもとに置いた、マレイン(ビロードモウズイカ)があります。カルペパーは、煎じたものがこむら返りやけいれん、長引く咳によいと書きました。現代のハーブ療法では、葉や花のティーが咳や喉のために飲まれています。
エッセンシャルオイル・精油
ハーブ
水瓶座にある天体(太陽・月・惑星)
水瓶座にある天体は、どれも手もとで完結せず、その先の大勢へ向かって働きます。1月20日〜2月18日頃に生まれた人は太陽星座が水瓶座で、本質の光は、自分の持ち分をみんなのなかへ加えていくところで表に出ます。月が水瓶座にある人は、感じたことを、みんなに通じることとして受けとめる色合いをもちます。土星が水瓶座にあれば、土星は自分の昼の家にいます。水星なら言葉や考えが、金星なら好きになるものが、大勢に開かれた向きに出ます。
FAQ
Q1. 1月20日生まれは、山羊座ですか?水瓶座ですか?
A. 1月20日は、近年はほぼ毎年、その日の途中で山羊座から水瓶座に変わる日です。太陽が水瓶座に入る大寒の瞬間が1月20日のうちに来るためで、時刻は年ごとに違います。日本時間で、2020年は23時55分だったので、この日に生まれた人はほとんどが山羊座です。2025年は朝5時だったので、それより後に生まれた人は水瓶座になります。境目の日の生まれの人は、惑星星座チェックに生まれた日時を入れれば、太陽星座を確かめられます。
Q2. 「水瓶座の時代」と「風の時代」は、同じものですか?
A. 二つは、別々の天文現象をもとにした言い方です。「水瓶座の時代(アクエリアスの時代)」は、春分の日の太陽の位置が、夜空のうお座からみずがめ座へ移ることを指します。地球の自転軸がゆっくり向きを変えるため、この位置はひとつの星座を2千年あまりかけて通ります。始まりの年は星座の境目の決め方で変わり、国際天文学連合の境界線で計算すると2597年です。「風の時代」は、約20年ごとに起こる木星と土星の接近が、長く続いた地の星座から風の星座へ移ったことを指す言い方で、2020年12月に水瓶座の入り口で起きた接近が、その区切りとされています。
Further reflections
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本記事の星座は、西洋占星術の方式(春分点を起点に、黄道を12等分するトロピカル方式)で区分しています。天体の位置や、月が星座を移る日時など、天文に関する記述は、標準的な天文アルゴリズムに基づいて計算・検証しています。星座や月にまつわる解釈は、古代から受け継がれてきた西洋占星術と月の象徴の知恵をふまえながら、Timeless Editionが独自の視点で編み直したものです。これらは未来を予言したり、性格を断定したりするものではなく、自分自身への理解を深めるための視点としてお届けしています。身体やアロマ・ハーブに関する記述は、伝統的な占星術における象徴としての対応を紹介するもので、医学的な効果や診断を示すものではありません。体調に不安があるときは、医療機関にご相談ください。