Timeless Edition

Moonrise and Moonset
月の出入りと過ごし方

月の出の時刻は、毎日およそ50分ずつ遅れていきます。夕方に昇る日もあれば、真夜中に、昼に昇る日もある。月が空のどこにいるかは、心の一日のめぐりを読む手がかりになります。月の出入りのしくみと、月のかたちごとの心の時間、そして一日を6つに分けた月の時間の読み方をご案内します。

Contents

  1. 月の出入りのしくみ
  2. 外に向かう時間と、内に向かう時間
  3. 月のかたちごとの、心の時間
  4. 6つの月の時間
  5. 生まれの月の位置へ
  6. FAQ
山から月が出始めたイメージ

月の出入りのしくみ

月は、およそ25時間で空をひとまわりします。地球が一日かけて回るあいだに、月も自分の軌道を先へ進んでいるため、ひとまわりには24時間よりすこし余分にかかるのです。この差が、月の出と月の入りを、毎日およそ50分ずつ遅らせていきます。

毎日の50分は、ひと月でちょうど時計をひとまわりします。夕方に昇っていた月は、日ごとに夜へ、真夜中へ、明け方へとずれていき、およそひと月かけて、もとの時刻へもどってくる。この周期は、月の満ち欠けの周期と重なっています。だから、月のかたちと月の出入りの時刻は、いつも対になって動いています。

外に向かう時間と、内に向かう時間

占星術では、太陽はあなた自身の本質の光、月はあなたの心をあらわします。そして月が地平線の上にいるということは、月が、私たちの立っている世界と同じ側の空にいるということです。心をあらわす月が、世界と同じ側にいる時間。だからこの時間、心は外へ、世界の側へ向かいやすくなります。月が地平線の下にいる時間は、その逆です。月は世界の反対側、私たちの目の届かないところにいます。心が世界から離れて、自分の側にいる時間です。

外に向かう時間には、たとえばこんなことが起きやすくなります。言葉がすっと出てくる、人の輪が苦にならない、感じたことが表情にあらわれる。内に向かう時間はその反対で、ひとりの作業がはかどる、口数が減る、ふりかえりや物思いが深くなる。誰の心も、一日のなかでこの両方をめぐっています。月の一日のめぐりは、その満ち引きを空に描いた図なのです。

おもしろいのは、月の出入りが毎日50分ずつずれていくために、外に向かう時間が昼に来る時期と、夜に来る時期があることです。同じ「夜9時」でも、月が空にいる夜と、いない夜がある。ためしに数日、ふと気づいたときに月の位置と自分の心の向きをメモしてみてください。自分のなかの満ち引きが、すこしずつ見えてきます。

月のかたちごとの、心の時間

出入りの時刻が月のかたちと対になっているということは、月相ごとに「外の時間が一日のどこに来るか」が決まっている、ということでもあります。それぞれの月相の過ごし方が、時間帯の面からも裏づけられていく。ここが、月の出入りを読むいちばんの面白さです。

新月のころ——夜がまるごと、内の時間

新月の月は太陽とほぼ同じ道をゆき、朝に昇って、夕方に沈みます。つまり、外に向かう時間は昼間に来て、夜はまるごと、内に向かう時間になります。新月の夜が、意図を立てたり、自分の声に耳をかたむけたりするのにふさわしいとされるのは、このためです。世界が寝しずまる夜と、心が自分の側にいる時間とが、ぴったり重なる数日です。新月の過ごし方→

上弦のころ——宵まで、心はひらいたまま

上弦の月は昼ごろに昇り、真夜中ごろに沈みます。日が暮れても月はまだ南の空の高いところにいて、宵のあいだ、心は外の時間のなかにいます。夕方からの集まりや、日暮れてからの作業に、心がすっとついてくる時期です。かわりに、内に向かう時間は夜ふけから午前に来ます。上弦のころの朝を静かにはじめたくなるのは、心がまだ内の時間の名残にいるから、と読めます。上弦の月の過ごし方→

満月のころ——ひと晩じゅう、外の時間

満月は日の入りのころ東から昇り、日の出のころ西へ沈みます。ひと晩じゅう空にいる、唯一のかたちの月です。ふだんなら内に向かうはずの夜が、まるごと外の時間になる。満月の夜に、心がどこか高ぶって落ち着かない、と感じる人がいるのは、この逆転から読むことができます。この夜は、しずめようとするより、人と過ごしたり、思っていることを表に出したりするほうが、心のめぐりに合っています。満月の過ごし方→

下弦のころ——宵は早じまい、朝がひらく

下弦の月は真夜中ごろに昇り、昼ごろに沈みます。日が暮れてからしばらく、空に月はいません。宵が内に向かう時間になるので、夜は早めに切り上げて、一日をふりかえるのに向いた時期です。そのぶん、外の時間は明け方から午前に来ます。朝の空に高くかかる白い半月とともに、頭のさえた午前をつかえる数日です。下弦の月の過ごし方→

このあいだのかたちの月は、毎日およそ50分ずつ、となりの時刻へ移っていきます。ふくらんでいく月ほど夕方寄りに、細くなっていく月ほど朝寄りに昇る、と覚えておくと、今夜の月を見つけやすくなります。それぞれの月相の心の読みは、8つの月の満ち欠けと過ごし方でくわしくご案内しています。

6つの月の時間

当サイトでは、月の一日のめぐりを、月の出・南中・月の入りを区切りに、6つの時間に分けて呼んでいます。これは時刻表ではありません。暮らしを月に合わせるためのものではなく、ふと空を思い出したとき、「いま、月はどの時間だろう」と心の向きに目をやるための、小さな羅針盤です。今日の月の出入りの時刻がわかれば、今がどの時間かは、おおよそ見当がつきます。

6つの月の位置と名前

昇る月の時間

月の出から、空の旅の最初の3分の1。出たての月が、東の低い空から高度を上げていく数時間です。外の時間が、ここからひらいていきます。届いたもの、来たものを、心に迎え入れやすい頃合いです。

天の月の時間

南中をはさむ、空の旅のまんなかの3分の1。月がその日いちばん高いところをゆく、外の時間のまっただなかです。人のなか、ものごとのさなかに身を置いて、まわりをまるごと感じとるのに合う頃合いです。

還る月の時間

月が西へ傾いて、月の入りへ向かう最後の3分の1。外の時間の締めくくりです。ものごとにひと区切りつけて、受けとったものを味わいなおすのにふさわしい頃合いです。

隠れの月の時間

月の入りをくぐった直後の時間。ここから、内に向かう時間に入ります。外で受けとったものの余韻がまだ手もとにあるうちに、ひとりにもどって抱えなおすのに合う頃合いです。

奥の月の時間

見えない旅のなかほど、折り返しをはさむ時間。月が空からもっとも深く離れる、内の時間のいちばん深いところです。手を止めて、静けさにひたるのにふさわしい頃合い。眠りの時間がここに重なる日は、深くやすめます。

暁の月の時間

次の月の出へ向かう、見えない旅の最後の時間。内の時間が、めぐりの結び目へ近づいていきます。次に来るものを心のなかで思いめぐらせる、静かな頃合いです。月が昇れば、めぐりはまた昇る月の時間へもどります。

生まれの月の位置へ

そして、この6つの時間のどこかで、あなたも生まれています。生まれた瞬間の月が一日の旅のどこにいたかを読むのが、生まれの月の位置のリーディングです。くわしくは6つの生まれの月の位置まとめへ。診断ツール「My Birth Moon」では、生年月日と出生時刻・出生地から、あなたの生まれの位置を調べられます。

FAQ

Q1. 昼間に月が見えるのは、なぜですか?

A. 月は太陽とは別の道すじで、およそ25時間かけて空をめぐっているためです。月が空の上にいる時間の、およそ半分は昼間にあたります。太陽から十分に離れたかたちの月なら、昼の青い空にも白く浮かんで見えます。新月に近いころだけは、太陽のすぐそばにいるため、光にまぎれて見えません。

Q2. 月の出がない日がある、と聞きました。ほんとうですか?

A. ほんとうです。月の出は毎日およそ50分ずつ遅れるため、たとえば月の出が23時40分だった翌日は、次の月の出が日付を越えて翌々日の未明になります。すると、そのあいだの一日には月の出がありません。同じしくみで、月の入りのない日もあります。どちらも、ひと月にいちどほど訪れます。

Q3. 月の出入りの時刻は、日本のどこでも同じですか?

A. 場所によって変わります。東の土地ほど月の出は早く、たとえば東京と福岡では数十分のちがいがあります。こよみのサイトや天気予報の多くは、地点ごとの月の出入り時刻を載せているので、お住まいの場所で調べるのがたしかです。

Further reflections

More in:

・・・

本記事の月の満ち欠け・月の出入り・天体の位置など、記事内の天文に関する記述は、標準的な天文アルゴリズムに基づいて計算・検証しています。月にまつわる解釈やリーディングは、古くから伝わる月の象徴の知恵をふまえながら、Timeless Editionが独自の視点で編み直したものです。これらは未来を予言したり、性格を断定したりするものではなく、自分自身への理解を深めるための視点としてお届けしています。

Words by Yuki

Sponsored