Gemini
双子座
双子座(ふたご座)は、春分点から数えて3番目の星座です。風の星座で柔軟宮、支配星は水星。春分に始まった西洋の春は、双子座の終わりの夏至で夏に渡されます。名前のとおり、ひとりでは成り立たない星座で、言葉が行き来する相手がいてはじめて、その質が姿を見せます。12星座で最初に、「私」の向かいに「あなた」が立つ星座です。
Contents
双子座のテーマ
” I COMMUNICATE “
世界を知ることで、自分自身を思い出す
双子座のテーマは、自分がどういう人間なのかは、内側を見つめるだけでは出てこず、外との行き来のなかで思い出されてくる、ということです。話しかけて返事を受けとる。知らせを集める。隣の街まで出かけてみる。そのたびに、何が面白いと思えたか、どの言葉に引っかかったか、誰と話すと軽くなるかが返ってきます。双子座の知りたがりは、知識を集めるためだけのものではなく、集めたものを通して自分の輪郭を思い出すためのものです。私たちはひとりひとり別の人間ですが、もとをたどればひとつの存在です。だから相手のなかにも、自分と同じものが見つかります。
双子座の基本データ
項目
双子座
読み
ふたご座
英語名・記号
Gemini ♊
12星座のなかの順番
3番目
日にち(太陽星座)
5/21〜6/21頃
双子座の新月(月星座)
5/21〜6/21頃
双子座の満月(月星座)
11/22〜12/21頃
2区分
男性宮
3区分
柔軟宮
4元素
風
支配星
水星
体のパーツ
肩・腕・手(肩・腕・手・指など)
象徴アロマ
※日付は年によって1日前後ずれます。
双子座とは
双子座は、黄道の60度から90度、春分点から数えて3つめの区画にあたります。太陽がここに入るのは毎年5月21日頃で、6月21日頃の夏至に次の蟹座へ移ります。夏至は、北半球で太陽がいちばん高く昇り、昼がもっとも長くなる日。双子座は、昼が日ごとに伸びていく最後の区画で、その終わりに一年の昼の長さが頂点に達します。
二十四節気では、小満と芒種が双子座の区画に入ります。双子座は小満に始まり、まんなかに芒種を置いて、夏至で終わります。西洋占星術の季節は春分・夏至・秋分・冬至で区切るので、双子座はまるごと春の最後のひと月にあたりますが、日本の暦ではすでに立夏を過ぎているため、小満も芒種も夏の節気です。同じ日々が、西洋では春の終わりとして、日本では深まっていく夏として数えられます。季節のようすは、小満と芒種、それぞれの記事と、二十四節気のページに書いています。
双子座の名は、ギリシャ神話の双子、カストルとポルックスに由来します。スパルタの王妃レダから生まれた兄弟ですが、カストルは人間の王テュンダレオスの子、ポルックスは大神ゼウスの子で、ひとりは死すべき身、ひとりは不死の身でした。ふたりは離れることなく育ち、英雄イアソンのアルゴー船にも並んで乗り込みます。やがてカストルが戦いで命を落とすと、ポルックスは自分の不死をゼウスに返してでも兄弟と共にいたいと願いました。ゼウスはふたりが不死を分け合うことを許し、天にも並んで置きます。夜空のふたご座で並んで光る二つの星、カストルとポルックスがそれです。嵐の海で帆柱の先に灯る光は、船乗りたちのあいだで、このふたりの現れと信じられていました。
12星座の全体像は、12星座の基本ページにまとめています。
双子座の特徴
双子座の特徴は、ふたつのあいだを行き来して、結ぶことです。ここに入った天体は、ひとつの答えに落ち着く前に、もうひとつの側を見にいきます。話す側と聞く側、行きと帰り、知っていることとまだ知らないこと。そのあいだを軽く往復しながら、離れていたもの同士に道をつけていきます。話す言葉、返ってくる返事、届いたばかりの知らせ。双子座が集めるのは、手の届くところにある、こうした行き来の材料です。
双子座は男性宮(2区分)
双子座の外向きは、返事が返ってくる外向きです。男性宮に置かれた天体は、内にとどめずに外へ向けて働きます。牡羊座ではそれが、誰の反応も待たずに自分から始める形になりましたが、双子座では、話す、書く、知らせるという、相手のいる形をとります。声をかければ返事が返り、渡した知らせには反応がつきます。外へ出したものが必ず戻ってくるので、双子座の働きは一方通行にならず、往復のかたちになります。
双子座は柔軟宮(3区分)
双子座は、春と夏のどちらにもまたぐ星座です。始まるのは春の終わりで、終わるところが夏至。古代の占星術は、双子座・乙女座・射手座・魚座を「双体宮」、ふたつの体をもつ星座と呼びました。2世紀のプトレマイオス『テトラビブロス』は、この4つが、季節のさなかの星座と、次の季節を始める星座のあいだに置かれていて、両方の性質を分けもつからだと説明しています。のちに柔軟宮と呼ばれるようになったのも、同じ位置から来ています。4つのうち、名前にまでふたつを持つのは双子座だけです。ひとつの形に固まらず、相手や場面に合わせて向きを変えられるのは、この星座が最初からふたつでできているからです。
双子座は風の星座(4元素)
双子座の風は、すぐ隣まで届く風です。風は形をもたないかわりに、声も知らせも、その場にいない相手のところまで運びます。双子座が運ぶ先は、声の届く範囲です。きょうだい、ご近所、毎日のように顔を合わせる人。同じ風でも、天秤座の風はひとりの相手と向かい合う場所に吹き、水瓶座の風は名前も知らない人たちのところまで吹きますが、双子座の風が行き来するのは、歩いて戻ってこられる距離です。近いぶん、返事はその日のうちに返ってきます。
双子座の支配星は水星
双子座の水星は、集めて運ぶ水星です。水星は伝令の神ヘルメスの名をもつ天体で、現代式でも伝統式でも、双子座と乙女座の二つを支配します。同じ水星でも、双子座では見聞きしたものを集めて運び、乙女座では集まったものを選り分けます。空での動きも、この天体は行き来をやめません。太陽から大きく離れられないので、夕方の西の空と明け方の東の空を何週間かごとに移り、そのうえ年に3度ほどは、進む向きを変えて戻ります(逆行)。双子座に言葉と知らせの速さがあるのは、この止まらない天体を支配星にもつからです。
双子座と射手座(向かい合う星座)
双子座の向かいには、射手座があります。I communicate と I explore。黄道のちょうど反対側で、双子座が近くを受けもつぶん、射手座は遠くを受けもちます。
射手座は、遠くへ出かけて、ものごとの全体を探る星座です。異国、大きな考え、ひとつの真理。遠くまで行くのは、自分がどこに立っているのかを、大きなものの側から見るためでもあります。双子座は、それを一往復でやります。隣にいる人と話して、返ってきた言葉に引っかかる。そこで分かるものは、旅の果てに分かるものより小さいかわりに、今日のうちに手に入ります。射手座が遠さで確かめるものを、双子座は近さと回数で確かめています。
双子座と体の部位
伝統的な西洋占星術では、双子座は肩と腕、手に対応します。1世紀ローマの詩人マルクス・マニリウスが『アストロノミカ』に書き残した、頭から足の先へ12星座を順に当てる体の地図(メロテシア)で、双子座は3番目にあたり、首の下に続く肩から腕、その先の手と指までが、この星座の持ち場です。現代の西洋占星術では、ここに肺や気管といった呼吸器と、神経を加えて読むことが多くなっています。
17世紀イギリスの占星術師ウィリアム・リリーは、『クリスチャン・アストロロジー』で双子座を、熱く湿った、血の多い星座(多血質)としています。風の元素の性質が熱と湿りで、伝統の占星医学は、これを体液のうちの血に当てるからです。同じ本が双子座に挙げる不調は、肩・腕・手のけがや痛み、血の乱れ、血管にこもる風、そして思いが乱れて落ち着かないこと。ひとつの偏りに収まらず、いくつかの方向へ分かれているのが、双子座の書かれ方です。
そのぶん、手当ての向きもひとつになりません。伝統の占星医学の手当ては、いつも偏りの反対側から入ります。多すぎる血の側には、冷やして整えるもの。溜まって動かない風の側には、温めて散らすもの。冷やす手当てと温める手当てが同じ星座のなかに並ぶのは、12星座のなかでも双子座の特徴です。
双子座とアロマ・ハーブ
双子座のアロマとハーブは、支配星である水星と関連しています。17世紀イギリスの薬草家ニコラス・カルペパーは、『The English Physician(英国の医師)』でハーブを天体と星座に割り当て、ラベンダーを水星のものとしました。ラベンダーに書かれている用途を並べると、冷えから来る頭と脳の痛み、けいれん、ふるえ、気が遠くなる発作。リリーが双子座に挙げた不調のうち、思いが乱れて落ち着かない側に、そのまま当たっています。
現代のアストロロジカル・アロマセラピーではバジルが双子座の精油としてよく挙げられます。頭を使いすぎたとき、集中したいときに選ばれる香りです。同じ並びで挙げられるペパーミントは、頭をすっきりさせたいとき、鼻や喉の通りをよくしたいときに使われ、ハーブティーとしても親しまれています。ラベンダーは現代では、気持ちをしずめ、眠りを助ける香りとしてもっとも広く使われていて、キャリアオイルで薄めれば、こわばった肩や腕をほぐすマッサージにも使えます。
エッセンシャルオイル・精油
ハーブ
双子座にある天体(太陽・月・惑星)
双子座にある天体は、どれも、言葉と情報の行き来を通してその働きをあらわします。水星が双子座にあるときは、自分の星座に帰った状態で、集めて伝える働きがいちばん軽やかに出ます。太陽が双子座にあるのは5月21日から6月21日頃で、この期間に生まれた人の太陽星座が双子座です。月が双子座にある人は、心が、言葉のやりとりのなかでいちばんよく動きます。金星や火星、木星といったほかの天体が双子座にあるときも、その天体の働きは、話す、聞く、知らせるという形を通って外に出ます。
FAQ
Q1. 5月21日生まれは、牡牛座ですか?双子座ですか?
A. 多くの年は双子座ですが、年によって牡牛座になります。太陽が双子座に入る瞬間(24節気でいうと小満)は、近年は5月20日の夜か、5月21日の午前から午後にかけてで、年ごとに数時間ずつ動きます。惑星星座チェックに生まれた年と時刻を入れると、どちらか分かります。
Q2. 双子座に「二面性がある」と言われるのは、なぜですか?
A. 星座そのものが、はじめから二つでできているからです。名前は双子、伝統の分類では「双体宮(ふたつの体をもつ星座)」、支配星の水星も、双子座と乙女座の二つの星座を受けもちます。神話の双子も、死すべき身のカストルと不死のポルックスという、正反対のふたりでした。西洋占星術でこの「二つ」が表しているのは、話す側と聞く側、自分と相手という、やりとりの両端に同時に立てることです。言葉を交わすとき、人は自分の側にいながら、相手の側にも立っています。双子座の二面性と呼ばれているものは、自分の側を手放さずに外へ出ていける、その幅のことです。
Q3. 双子座と相性のいい星座は、どれですか?
A. 西洋占星術で双子座と通じやすいとされるのは、同じ風の天秤座・水瓶座と、火の牡羊座・獅子座です。同じ風どうしは考え方や言葉の調子が合いやすく、火の星座とは、風が火を大きくするように、互いの勢いを引き出し合う組み合わせとされてきました。向かいの射手座は、身近なことを細かく知る双子座と、大きく見渡す射手座が、互いにもっていないものを補い合う対です。どの組み合わせにも優劣はなく、通じ方が違うだけです。
Further reflections
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本記事の星座は、西洋占星術の方式(春分点を起点に、黄道を12等分するトロピカル方式)で区分しています。天体の位置や、月が星座を移る日時など、天文に関する記述は、標準的な天文アルゴリズムに基づいて計算・検証しています。星座や月にまつわる解釈は、古代から受け継がれてきた西洋占星術と月の象徴の知恵をふまえながら、Timeless Editionが独自の視点で編み直したものです。これらは未来を予言したり、性格を断定したりするものではなく、自分自身への理解を深めるための視点としてお届けしています。身体やアロマ・ハーブに関する記述は、伝統的な占星術における象徴としての対応を紹介するもので、医学的な効果や診断を示すものではありません。体調に不安があるときは、医療機関にご相談ください。