アロマと美容,  油脂の基本

あるキャリアオイル(植物油)や精油の日焼け止め効果がすごい!SPF数値と使い方

天然の日焼け止め

今や紫外線は一年中避けるのが当たり前になってきました。春や夏は特に、冬でも紫外線対策をしている人は多いかと思います。毎日長い時間皮膚に塗ったままにする日焼け止めは、なるべく皮膚への負担が少ない方が良いですね。さらに言えば、化粧水のように、使用することでより綺麗な肌になるものであれば最高です。日焼け止めには色々な商品がありますが、最後にたどり着いたのは、何の添加物もない、天然の植物油脂と精油でした。ここではUV効果が高い植物油脂と精油の紹介と、具体的な数値、そしてとても簡単な使い方をお伝えしていきます。

目次



天然の日焼け止めがいい理由

ノンケミカル!余計な添加物がない

まず言えることは、余計な添加物が無いことです。多くの日焼け止め商品には、保存料や香料をはじめとした様々な添加物が含まれます。これが全て悪いわけではありません。しかし、それらにより肌荒れを起こしてしまう人が存在するのも確かです。植物油脂や精油も、人によっては合わない種類のものがある場合がありますが、信頼あるものを購入すればそもそもはじめから余分な添加物が入っていることはありません。肌の負担のリスクが一番少ないものであると言えます。

肌に栄養を与える

さらに、植物油脂や精油は、植物の有効成分の宝庫です。使用することで肌に栄養を与えてくれる成分が沢山あります。その効果は、老化防止、ハリやツヤを与える、ニキビや肌荒れを防ぐ、保湿・・・など様々です。どの油脂や精油を使うかによっても変わってきます。

しっかりした日焼け止めの効果

一部の植物油脂は市販の日焼け止めに引けを取らない効果があります。ここで確認したいことがSPFに関してです。SPF値を簡単に説明すると、「紫外線のB波が原因でできる赤い斑点ができるまでの時間を何倍遅くできるか」の数値になります。例えば、SPF10の日焼け止めを、通常30分で赤い斑点ができる人が使用すると、300分(=5時間)は赤い斑点を防げるということです。そのため人により効果も変わります。これをふまえてもう一度数値を見ると、SPFが10以下のものでも、日焼け止めの効果が弱いわけではなく、こまめに塗ることで効果は持続するということになります。長時間日光にさらされる環境の場合はSPF値にこだわり、こまめにケアできる時やちょっとした外出の時などは、SPFより成分や使いやすさにこだわるのがいいかもしれません。

UV効果のある植物油脂(キャリアオイル)の種類と数値

それでは実際にどんなオイルがどれくらいのUV効果があるのかを紹介していきます。

ラズベリーシードオイルはSPF最大50、PA++

Food Chemistry 69による実験により、ラズベリーシードオイルのSPF値が28~50、PA値は++になることが分かっています(※1)。これは植物油の中でも最大の数値ですし、日焼け止めとして売られている商品にも引けを取らない数値です。

その他のオイル

キャリアオイルでその他に日焼け防止効果があるものは、下記のものです。ラズベリーシードオイルが最高値で、小麦胚芽油も高い数値です。前述したように、SPFが10以下のものでも、こまめに利用したり短時間の外出の場合は十分に効果があります。場合に応じて、自分の肌質や期待する作用を優先して選んでみてください。

キャリアオイル SPF値 (※1~4参照)
ラズベリーシードオイル 50-28
小麦胚芽油 15
スイカ油 10
オリーブオイル 7.549
キャロットオイル 7.25 (ビタミンE追加したものは15) 
ココナッツオイル 7.119
トマトシードオイル 7
ホホバオイル 6.25
ひまし油 5.678
スイートアーモンドオイル 4.659
マスタードオイル 2.105
ごま油 1.771

(※1~4)参照元はページ下へ

UV効果のある精油(エッセンシャルオイル)の種類と数値

精油(エッセンシャルオイル)も日焼け止めの効果があります。キャリアオイルのようにSPFが10以上のものはありませんが、しっかりとSPF値が出ています。精油を使う利点は、日焼け止め以外の効果があるからです。肌を鎮静させたり、保湿、栄養を与える・・・など、またオイルとは異なる作用が沢山あります。詳しくは各精油のページへ進んでください。UV効果の高いキャリアオイルと一緒に使うことで、プラスの効果が期待できます。

※オレンジやレモンの値も紹介していますが、これらは光毒性があるので注意が必要です!!光毒性の成分を除去したものや、光毒性の成分が含まれない方法で抽出したもの以外は、肌に塗布して日光に当たってはいけません。※

精油 SPF値 (※2参照)
ペパーミント 6.668
レモングラス 6.282
ラベンダー 5.624
オレンジ 3.975
レモン 2.810
ユーカリ 2.625
ティーツリー 1.702
ローズ 0.248

とっても簡単!天然の日焼け止めの利用の仕方

一番簡単!キャリアオイルを使う方法

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キャリアオイル適量

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キャリアオイルを日焼けしたくない部分にマッサージしながら塗り込む

日焼け止めの効果にこだわる場合はラズベリーシードオイルが一番です。比較的ベトベトしないでさっぱりとしたした使い心地を重視するなら、小麦胚芽油ココナッツオイルスイートアーモンドオイルホホバオイルあたりがおすすめです。ひまし油オリーブオイルは少し重いので、乾燥しやすい人が使いやすいオイルです。

香りと作用がさらにプラス!精油を混ぜる方法

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キャリアオイル10ml、 精油4滴

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キャリアオイルと精油を混ぜたものを日焼けしたくない部分にマッサージしながら塗り込む

ペパーミントは清涼感を与えてくれます。ペパーミントラベンダーは日焼け後の肌を鎮静してくれる作用もあります。レモングラスは刺激が強いので注意が必要ですが、脂性肌の人に向きます。ユーカリレモングラスは同時に虫よけにもなります。

その他、さらに使いやすいようにしたい場合は、オイルと精油でクリームを作ったりするのもいいと思います。




次はこれを要チェック

植物油脂の種類一覧 精油の作用一覧

日焼け後の肌にいい精油を紹介しています。

日焼け後の肌にいい精油ブレンド




※1: B. Dave Oomah et al. Characteristics of raspberry (Rubus idaeus L.) seed oil. Food Chemistry 69. 2000.
※2: Chanchal Deep Kaur et al. In vitro sun protection factor determination of herbal oils used in cosmetics. 2010
※3:V. O. Consiglieri et al. Vegetable oils as bioactive adjuvants for sunscreens. 2012
※4: Swarnlata Saraf et al. Efficacy Study of Sunscreens Containing Various Herbs for Pro¬tecting Skin from UVA and UVB Sunrays. Institute of Pharmacy. 2009