石鹸

保存版!一番ベーシックな手作り固形石けんの作り方|オイルを変えるだけの応用レシピ付

手作り固形石けんの作り方

苛性ソーダを使って作る、手作りの固形石鹸の作り方を紹介します。この作り方は固形石鹸の一番基本となります。別に応用した石けんを作る時にも参考になるので、保存版としてお使いください。苛性ソーダを使った手作り石鹸は、市販の石けん、売られている石けんの素を使うのに比べ、鹸化率を調整できたり、目的によってオイルを変えたりできるのが利点です。一度使うとやめられない人が多いのが納得できると思います。ぜひ試してみてください。

目次

  1. 一番基本の固形石けんの作り方
  2. オイルを変えるだけ!4つの応用レシピから好みの石けんをつくる



一番基本の固形石けんの作り方

基本の器具と身なり

道具

  • 計量器
  • 温度計2本
  • ガラス容器:精製水用
  • ボウル小(ステンレスかガラス製):苛性ソーダ用
  • ボウル中:氷&冷水用
  • ボウル大(ステンレスかガラス製):オイル用
  • 泡だて器(ブレンダ―)
  • ゴムベラ
  • 型(石けん用の型、若しくは牛乳パック)
  • 新聞紙
  • カット用ナイフ
  • 湯煎用なべ
  • 冷水と氷 適量

保温のための道具

  • 保温用ケース(発泡スチロールや段ボールの箱でもok)
  • お湯を入れた保温用ペットボトル2~4本
  • タオルかブランケット

身なり

  • エプロン
  • ゴム手袋
  • マスク
  • ゴーグル

基本の材料 ※石鹸の種類を変えるときは、この部分の量と材料を変更してください。

材料は、鹸化率90%で、水酸化ナトリウム99%の苛性ソーダを使ったときの分量です。各オイルの鹸化価は下記リンクの数値を参考にしています。商品によって鹸化価は前後するのでお気を付けください。その場合でも鹸化率を下げていれば安心です。

鹸化価

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directions

1.身支度をし、新聞紙をテーブルにひいておく。苛性ソーダ、精製水、オイルを全て計っておく。

オイルは数種類使いますが、各オイルを計ったら全部一緒に混ぜてしまって大丈夫です。苛性ソーダという危険な材料を使うので、エプロン、ゴム手袋、ゴーグル、マスクを忘れずにつけてください。家具を汚さないように、テーブルや周辺に新聞紙をひいてください。

2.苛性ソーダに精製水を加える。

水が飛んで皮膚や目につかないように気を付けながら、ゆっくりと精製水を苛性ソーダに加えます。加えると苛性ソーダが溶けて、濁ってきます。

※苛性ソーダを使うので換気を必ずしてください!苛性ソーダが目に入ったり手に触れないように注意してください。

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3.苛性ソーダが溶けると80℃くらいまで温度が上がる。ボールごと氷の入った冷水に入れて40~45℃まで冷ます。

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4.オイルは全てを混ぜて湯煎にかけ、40~45℃くらいまで温度を上げる。

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5.苛性ソーダ(3)とオイル(4)が同じくらいの温度になったら、オイルのボールに苛性ソーダをゆっくり入れる。

ここでも苛性ソーダが目に入ったり手に触れないように注意してください。

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6.ブレンダーで混ぜる。5~10秒ほどまぜてから、全体が均一になるように手動でゆっくり混ぜる、という作業を続ける。全体が白っぽくなるまで続ける。

※手動の泡だて器を使用する場合は、始めの20分位は休まずに混ぜ続けます。ブレンダーを使うと簡単なのでおすすめです。

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7.カスタードクリームのようなトレース(ブレンダーを持ち上げた時に垂れた液で線ができる)ができるくらいまでドロッとしてきたら止める。

※トレースができるまでの時間はオイルの種類によって異なりますが、20分位が目安です。

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8.添加物を入れる。精油・色素・クレイ等の添加物を入れる場合はこのタイミングで入れてよく混ぜる。

一般的にはこのタイミングで、香料・色素・クレイ・その他添加したいものがあれば入れます。(違うタイミングで入れたほうがいい添加物もあります。)より効果的に精油やハーブの成分を取り入れたい場合はコツがあるので、別に紹介します。この石けんを石けんの素として使用したい場合は添加物を入れないほうがいいです。

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9.型に流し込む。型をトントンとして中の空気を抜く。

型は石けん用の型を使ってもいいですし、ない場合は牛乳パックでも代用できます。シリコン型も使えます。

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10.保温をする。タオルやブランケットなどで型ごと包み、保温用のケースに入れる。お湯を入れたペットボトルも一緒に入れる。そのまま1~2日間放置する。

保温用のケースは段ボールや発泡スチロールの箱でもいいです。冬は特に保温に気を付けます。写真は1日保温した後です。

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11.好みの大きさにカットする。まだアルカリ性が強いので、素手で触らないように注意する。

このまま石けんとして使う場合は写真のように長方形にカットすると使いやすいです。まだ柔らかい場合は、さらに2,3日放置した後にカットしてください。これをベースにアレンジした石けんを作る場合は、細かく刻んで石けんの素として保存しておきます。すべての石けんのベースとなるので便利です。

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12.さらに1か月ほど、日があたらない風通しのいい場所で乾燥・熟成させ出来上がり。

熟成後、最後にアルカリ性が強すぎないか、pH値をpH試験紙でチェックできたら安心です。手作り石鹸の場合は、pHは8~10位が理想です。

使い終わった道具は?

使い終わった道具で、苛性ソーダやアルカリ性がまだ強いうちの石けんがついているものはとても危険です。酢をスプレーして中和させ、キッチンペーパーなどでふき取ってから洗ってください。ふき取ったものは可燃ごみとして捨てます。石けんの原料として使わず余った苛性ソーダはそのまま捨てられません。地域ごとに捨て方をチェックしたり、購入したお店に問い合わせてください。



オイルを変えるだけ!4つのレシピから好みの石けんを作る

上記では石けんの一番基本のレシピを紹介しました。その「材料」の項目の配合を変えるだけで、自分好みの色々な種類の石鹸が作れます!ここではシンプルに何も添加せず、オイルのみで石鹸の特徴を変えていきます。手作り石鹸はこれだけでもとても肌への効果が実感できます。色付けや香りづけ、ハーブを使ったタイプのものは、また違う記事で細かく紹介します。応用する場合は是非参考にしてください。

※ここでの苛性ソーダの分量はこのサイトで示す鹸化価で計算した場合の、鹸化率90%ものです。

鹸化価

1.マルセイユ石鹸:オリーブオイル

マルセイユ石鹸は、フランスで1000年以上も作られている高級石鹸です。今では少し異なる部分もありますが、昔はマルセイユ地方で作られたオリーブ油を使い、厳しい製造方法の決まりの中で作られていました。ここではオリーブオイルがメインのマルセイユ石鹸風レシピを紹介しています。オリーブオイルは鹸化しにくいので、基本の作り方の(5)の後にウォッカを入れると鹸化が早まります。乾燥やアトピーなどの肌トラブルにもよく、体、顔、髪など全身に使えます。

基本の材料

2.保湿石鹸:シアバター

シアバターを入れることで保湿重視の石けんになります。バター類は石けんに硬さをプラスしたいときにも使えます。

基本の材料

3.若返り石鹸:マカダミアナッツオイル

美肌成分が豊富なマカダミアナッツをメインにしたレシピです。

基本の材料

4.ヘアケアにも向く石鹸:椿油

髪の健康にいい椿油をメインにした石けんです。ヘアケアだけでなく全身に使えます。

基本の材料




次はこれを要チェック

液体石けんの作り方はこちら

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