フェアトレードとは何か?|批判もメリットも知って賢く選択!

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フェアトレードとは何か?

最近よく耳にする、フェアトレード商品、フェアトレードコーヒー、フェアトレードチョコ・・・といった「フェアトレード」がつくモノたち。フェアトレードの商品を買うと、社会貢献をした気持ちになりますが、本当にそうなのでしょうか?フェアトレードは本当は何なのか、誰に恩恵をもたらすのか、意味を解説していきます。

 






 

フェアトレードとは公正貿易のこと

フェアトレードとは、発展途上国で作られた原料や商品を適正な価格で取引し、生産者の生活向上につなげる貿易の仕組みです。一方的な支援と違い、生産者側と買い手側が平等なビジネスパートナーであり、商品が売れることでお互いが持続的に発展していけます。

フェアトレードの仕組みは、私たち消費者が普段の生活で気軽に社会貢献ができる一つのツールです。自分の時間を割いて行うボランティア活動や、一時的な寄付金と違って、普段の生活必需品をフェアトレード商品の中から選ぶことで、発展途上国の人たちの生活を支えることにつながります。フェアトレードの市場が大きくなるにつれ、より多くの人の生活の質が向上していきます。

 

フェアトレード認定の仕組み

フェアトレードは、企業が個々に取り組んで認定ラベルがついていないものも多く存在します。そのため、一概に認定のマークの有無だけではわからないことがあります。しかし、フェアトレードの市場が大きくなるにつれ、認定機関も拡大しています。

今国際的に広く知れ渡っているフェアトレードの認定機関に、国際フェアトレードラベル機構(Fairtrade Labelling Organizations International)があります。彼らに認定された商品には、国際フェアトレード認証ラベルが付けられます。

 

フェアトレードラベルができるまで

発展途上国から商品を買い付け売るというフェアトレードの起源は、1940年代からはじまり、1960年代から「もうひとつの貿易」とよばれ、NGOの活動の中から活発化していきました。その後ドイツをはじめとし、多くの国でフェアトレードラベルが作られる用になりました。そして、各国にバラバラに存在したフェアトレードをまとめる形で、1989年に国際フェアトレード連盟(IFAT)が設立され、1997年に国際フェアトレードラベル機構(FLO)が設立されました。

認定商品と認定基準

国際フェアトレードラベル機構がフェアトレード認定を行う対象商品の範囲は決まっています。コーヒー製品、茶製品を始め、チョコレート、はちみつ、スパイス、バナナ、ワイン、ドライフルーツ、コットン、木材など発展途上国での生産が多いものになっています。

これらの製品の中で、基準を満たしているものがフェアトレードの認定商品となります。認定基準には、生産者の安全な労働環境の確保、環境を破壊する農薬や廃棄物の規制、フェアトレード最低価格の保証、など、様々な面からの規定があり、それをクリアできないとなりません。詳細は国際フェアトレード基準へ。

 

どうしてフェアトレードが必要か?

発展途上国の貧困の現状

1日1.25米ドル未満で暮らす人たちは世界の20%(12億人)と言われています(2010年の世界銀行のデータより)。1.25ドルというのは、極度の貧困ラインを表す数値です。世界の人口の5人に1人という割合です。1日2ドル未満で暮らす人に少し幅を広げると、世界の40%を超えると言われています。世界の5人に2人は2ドル未満の生活を送っています。地域別にみると、アフリカ、南アジアが大部分をしめ、東アジアも多くなっています。ただこの2つの数値を見るだけで、貧困の現状が心に突き刺さります。

こういった人々の多くが、先進国の商品を作るために働いています。農業、洋服やアクセサリーを作る手仕事、ジュエリーなどの原料の調達など様々です。不況や原料高騰など安定しない経済の中、多くの企業が人件費を削減し、そのつけが発展途上国の貧困をさらに悪化させる現状があります。大人の3分の1程度の賃金で働かせることができるので、多くの子供も長時間過酷な労働環境で働かされています。

労働者の生活を守る仕組みがない

発展途上国では、インフレが進んでも賃金が比例して変わらない傾向があります。しかし、一度職がなくなると生活できなくなってしまうため、どんな悪環境の中でも頑張って働いている人たちがほとんどです。雇う側が、働く人たちの生活を保証したり、いい生活を送れるような配慮はされていません。

 

フェアトレードのメリット

生産者、労働者の生活を守るのがフェアトレード

フェアトレードでは、先進国の労働者が法律で守られているように、発展途上国の労働者や生産者の生活を保証し、向上させることを考えます。彼らの生活に見合った賃金と、必要であれば技術の提供を行います。経済的に大変なことが多いので、前払いを行う場合もあります。そして、平等なビジネスパートナーとして、生産者側も買い手側もお互いが発展できるような関係を築くことがフェアトレードと言えます。

環境を大切にすることにもつながる

フェアトレードは生産者の生活を守ります。それは環境を守ることにもつながります。例えば、フェアトレード商品としてよく売られているオーガニックコットン。コットンを栽培するには、沢山の農薬が必要でした。その農薬は土に染み込み、農薬の混ざった水をのみ、多くの人の健康を害してしまいます。また、農薬を使った土は年々痩せてしまって、生産力が落ちていきます。オーガニックコットンの栽培を推進する事は、生産者の健康を守るとともに、自然破壊をストップさせます。

ものを買うことは幸せを買うこと

何かを手に入れることは、それによって生活が便利になったり、気分よくいられたり、いいサービスを受けられたりといった付加価値を手に入れることです。つまり、幸せになることです。しかし、その幸せになるはずの商品やサービスの裏側に、多くの人の貧困が関わっているかもしれません。一枚1000円以下で買えたTシャツ。それが私たちの手に入るまで沢山の業者や輸送コストなどが関わります。そうすると、生産者へ渡るお金は、いくらになるのでしょう・・。私たちが、いつもの買い物を少し意識してフェアトレードのものを取り入れるだけで、誰かの生活が楽になることにつながるかもしれないのです。

 

フェアトレードへの批判

プロモーションだけでフェアトレードでない現状

メリットがあれば、フェアトレードにもデメリットは存在します。批判については、コナーウッドマン著の『フェアトレードのおかしな真実』という本にわかりやすく説明されています。フェアトレードの真実を探るために世界中を回っています。

その本によると、フェアトレードビジネスをうたっている先進国の大企業の商品の原料が、実際はフェアトレードになっていない現状があると指摘しています。現地の生産者の賃金に行くまでにお金が吸い取られ、実際は生産者に十分な賃金がわたっていない場合もあるそうです。また、フェアトレード商品として定められた基準があっても、お金にならないために、実際の生産者側は危険を冒して材料を調達している場合もあるようです。しかし、いまやフェアトレードはプロモーションとしても大きく掲げられ、多くの大企業が実践しています。

ラベルに関わらずフェアトレードを実践する企業たち

その一方で、フェアトレードラベルの取得に関わらず、小さい規模でもフェアトレードを忠実に実践している企業も沢山あります。フェアトレードとして第三機関に認定されるには、大きなコストと時間が必要です。それを省くことで生産者へさらなる恩恵を与えられます。

 

まとめ

私たちの日常の中で、フェアトレードの商品を少しでも選ぶだけで、多くの人に貢献できます。みんなが意識することで市場が広がれば、よりいい商品がフェアトレードとして出てきて、フェアトレードのシステムも向上し広がります。投資や寄付より簡単に誰もが実践できる社会貢献です。何かを買うという幸せを得る行動が、ほかの誰かの幸せの上にある、そんなフェアトレード商品がさらに広がっていくことを期待します。

 

 

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参考文献・サイト:国際フェアトレード認証ラベル一般社団法人わかちあいプロジェクト、『フェアトレードのおかしな真実――僕は本当に良いビジネスを探す旅に出た』
@Depositphotos.com/ venge.mail.ua

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