Herbs,  各ハーブの効能

ペパーミントの効果効能|ハーブティー・メディカルハーブ・スパイス事典

ペパーミントの効果効能

目次

  1. キーワード&データ
  2. 特徴
  3. 有効成分
  4. 注意事項・禁忌
  5. ペパーミントの使い方
  6. アーユルヴェーダからみた使い方
  7. 和ハーブとしての使い方
  8. 東洋医学からみた使い方



キーワード&データ

キーワード:胃のもたれ、消化促進に

名前 ペパーミント、peppermint
和名 セイヨウハッカ(西洋薄荷)
学名・読み方 Mentha piperita [メンタ・ピペリタ]
科名 シソ科
使用部位
ジェンダー 男性
惑星 水星
四大元素
性質 熱・乾

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特徴

草丈1.2mほどの多年草です。ミントは簡単に自然交配してしまうので、いろいろな種類があります。ペパーミントはその中でも代表的なハーブです。ペパーミントは、ウォーターミント(M.aquatica)と、スペアミント(M.spica)の自然雑種から生じた栽培種とされています。学名のpiperitaは、ギリシャ語でコショウを意味するpeperiが由来です。そのことからもわかるように、ペパーミントはほかのミントよりスパイシーで強い香りがあります。学名Menthaの由来はミントの花言葉をご覧ください。

スピリチュアルなストーリー

ペパーミントは、昔から癒しや浄化と関連付けられてきました。家具や床などにこすりつけると、その場の悪いエネルギーを除いてくれると言われていました。また、財布の中にペパーミントを入れることで、金運がアップするとして使われていました。

ペパーミントの効果効能

ペパーミントは、賦活後、鎮静させてくれる珍しいハーブです。中枢神経を刺激し、脳の働きを活性化してくれます。眠気を吹き飛ばし、集中したいときに向いています。熱を覚ます効果があるので、暑い夏に冷たいミントティーはぴったりです。発熱時にも体を冷ましてくれます。また、上腹部の機能性、痙攣性障害に有効で、胸やけ、吐き気、痙攣性の痛みによく効きます。天然の胃腸薬となります。消化を助けてくれるので、食べ過ぎや胃もたれ、乗り物酔いにも効果的です。ペパーミントの精油成分には、大腸菌や黄色ブドウ球菌に対しての抗菌作用があるので、消化不良や吐き気にいいことが分かっています。さらに精油成分は平滑筋に作用し、カルシウムイオンの調整を行い、鎮痙作用をもたらすことが科学的に分かっています。それは鼓脹や過敏性腸症候群に効果的です。ペパーミント精油は禁忌が多いですが、ハーブは作用が穏やかなので使いやすいです。

作用

  • 賦活作用
  • 鎮痙作用
  • 駆風作用
  • 利胆作用
  • 抗菌作用

適応

  • 鼓脹
  • 腹部膨張感
  • 食欲不振
  • 消化不良
  • 下痢・便秘
  • 過敏性腸症候群
  • 集中力欠如
  • 口腔粘膜炎症
  • 上気道カタル
  • 筋肉痛
  • 神経痛
  • 胸やけ
  • 吐き気

作用の意味一覧

有効成分

精油、フラボノイド(アピゲニン、ルテオリン)、タンニン、フェノール酸(カフェ酸、クロロゲン酸、ロスマリン酸)など

注意事項・禁忌

通常の使用の範囲では安心して使えるハーブです。妊娠中・授乳中の使用に関しては、問題は確認されていないものの、最終的な安全性は確立されていません。胃食道逆流、裂孔ヘルニア、胃腸の潰瘍、胃腸の炎症のある人は使用に注意が必要です。軽い胸やけを起こす可能性があるため、幼少期には向きません。

安全性クラス : 1(適切に使用する場合、安全に摂取することができるハーブ)
相互作用クラス: A(臨床的に関連のある相互作用が予測されないハーブ)

『メディカルハーブ安全性ブック第2版』

妊娠中・授乳中の悪影響は報告されていない

『ESCOP Monographs』

ペパーミントの使い方

ティーの飲み方

小さじ2をお湯に入れ5分蒸らす。

ハーブティーの入れ方

症状別ハーブの使い方

急性の消化器系の不調に

  1. ペパーミントのチンキを作る
  2. チンキ10~20滴を水に混ぜ、服用する

『フィトセラピー植物療法事典』

乗り物酔いのためのハーブブレンド

ペパーミント、ローズマリー

症状別ハーブ一覧

おすすめの使い方

ハーブティー、ホームケア、バス、芳香浴、料理

ハーブのレシピ



アーユルヴェーダからみた使い方

名前:ミント|Phudina

ここでは一般的なミント(とくにペパーミント、スペアミント、ホースミント)の解説をします。ミントは優しく神経系と消化器系に働きかけます。身体をリラックスさせ、マインドや感覚をクリアにさせます。風邪やインフルエンザや合併症の発汗を穏やかに助けます。ペパーミントは、一番の刺激剤と消化促進剤です。スペアミントはよりリラックスや利尿にいいです。ホースミントは一番の鎮痙剤で、月経困難症に向いています。ミントは、とてもたくさんのエーテルの要素を含んでいると考えられています。そのため、滑らかにし、冷やし、浄化し、広げる性質があります。精神や感情の緊張や混乱を静めてくれます。

学名 Mentha spp. 
使用部位
ドーシャエネルギー PK-, (過剰摂取の場合V+)
6つのラサ 辛味
ヴィールヤ(消化中のエネルギー) 冷却(少し)
ヴィパーカ(消化後の味) 辛味
ダートゥ(組織への影響) リンパ、血液、骨髄、神経
系統 呼吸器系、消化器系、神経系、循環器系

アーユルヴェーダの基本 ドーシャ ドーシャの体質診断

和ハーブとしての使い方

和名:薄荷|ハッカ

西洋のメディカルハーブとは種小名が異なり近縁種となります。日本薄荷、和種薄荷とも言われます。中国から渡来されたと言われています。西洋薄荷とも言われるペパーミントとは、花の付き方が異なります。成分的には、日本薄荷はペパーミントに比べてメントールの含有量がとても多いです。そして甘い香りが少ないので、ペパーミントよりミント感が強いです。肌に使用すると、気化熱を奪って蒸発するため、清涼感があります。内服すると血管を広げ体を温めます。夏に採取した葉と茎を乾燥させ、チンキ剤やハーブティーとして服用します。

学名 Mentha arvensis var. piperascens
使用部位 葉・茎
成分 精油など
作用 健胃作用、鎮痛作用、鎮痒作用、収れん作用、駆虫作用、血管拡張作用、発汗作用、解熱作用
適応 消化不良、吐き気、腹部膨満感、頭痛、歯痛、口内炎、湿疹、風邪

東洋医学からみた使い方

生薬名:薄荷|ハッカ

ペパーミントの近縁種のコーンミント、和ハッカと呼ばれる種を使用します。詳しい特徴は薄荷のページで解説しています。

学名 Mentha arvensis var. piperascens
使用部位 地上部




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