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セントジョーンズワートの効果効能|ハーブティー・メディカルハーブ・スパイス事典

セントジョーンズワートの効果効能

目次

  1. キーワード&データ
  2. 特徴
  3. 有効成分
  4. 注意事項・禁忌
  5. セントジョーンズワートの使い方
  6. 和ハーブとしての使い方



キーワード&データ

キーワード:優れた抗うつ作用

名前 セントジョーンズワート、ハイペリカム、St. John’s wort
和名 セイヨウオトギリソウ(西洋弟切草)
学名・読み方 Hypericum perforatum [ヒペリクム・ペルフォラトゥム]
科名 オトギリソウ科
使用部位 花付き地上部、全草
ジェンダー 男性
惑星 太陽
四大元素
性質 熱・乾

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特徴

草丈1m前後の多年草です。ヨーロッパや中央アジアが原産です。ホルモンバランスを整える作用と、抗うつ作用でよく知られています。浸出油にもよく使われる代表的なハーブです。色々な説がありますが、学名のperforatumは、ラテン語で「貫く」を意味するperforoが由来という説もあります。葉に沢山ある分泌腺が葉を貫通して見えることからその様に言われています。

スピリチュアルなストーリー

セントジョーンズワートは古くから健康や守護、愛情に関する力があると信じられていました。 セントジョーンズワートを身につけると風邪の予防になったり、愛情を引き付ける、鬱が治ると言われました。また、窓気につるすことで悪霊から守るとも信じられていました。枕の下に置いて寝ると、未婚女性は将来の夫の夢と見るとも言われていました。

セントジョーンズワートの効果効能

最近になって優れた抗うつ作用が注目されるようになりました。うつの原因とも言われる脳内のセロトニンの濃度を高めてくれ、不安や悲しみを和らげ、明るい気持ちにしてくれます。これは更年期やPMSの症状、悲観、絶望、恐れなどの感情にもいいと言われています。季節性感情障害にも有効です。心に明るさを取り戻してくれることから、「サンシャインサプリメント」とも呼ばれています。消炎、鎮痛作用があり、外用として生理痛や腰痛、神経痛を抑えます。切り傷や火傷にも有効です。その場合はセントジョーンズワートの浸出油やチンキを作っておくと便利です。

作用

  • 抗鬱作用
  • 消炎作用
  • 収斂作用
  • 鎮静作用
  • 止血作用
  • 創傷治癒作用
  • 弛緩作用
  • 鎮痛作用

適応

  • 精神疲労
  • 軽度~中度の抑うつ
  • 季節性感情障害
  • PMS
  • 創傷
  • 火傷

作用の意味一覧

有効成分

ジアンスロン類(ヒペリシン、ソイドヒペリシン)、フラボノイド配糖体(ルチン、ヒペロシド)、ハイパーフォリン、タンニン、精油など

注意事項・禁忌

セントジョーンズワートはMAO阻害薬を増強させるので、医薬品との併用には注意が必要です。

安全性クラス : 2d(注釈にあるような他の特定の使用制限がある)
光線療法(レーザー又は紫外線)中の使用は禁忌
色白の人は、セントジョーンズワート使用中に日光への過度の暴露を避けるべき
光感作があるため、光感作薬との併用は避ける
相互作用クラス: C(臨床的に関連のある相互作用が起こることが知られているハーブ)
次の医薬品との併用には注意が必要です。インジナビル(抗HIV薬)、ジギキシン(強心薬)、シクロスポリン(免疫抑制剤)、テオフィリン(気管支拡張薬)、ワルファリン(血液凝固防止剤)、経口避妊薬

『メディカルハーブ安全性ブック第2版』

妊娠中・授乳中は、専門医のアドバイスのもと使用すべき

『ESCOP Monographs』

うつに使用する場合、2~4週間、長くても6週間

『The ABC Clinical Guide to Herbs』

セントジョーンズワートの使い方

ティーの飲み方

小さじ1をお湯に入れ5分蒸らす。

ハーブティーの入れ方

症状別ハーブの使い方

火傷用の湿布

  1. 火傷の患部を冷たい水に漬けるか洗い流す
  2. セントジョーンズワートの浸出油で浸した滅菌ガーゼを患部に当てる
  3. 約10時間後に湿布を取り替える

『フィトセラピー植物療法事典』

鬱のためのハーブブレンド

セントジョーンズワート、オレンジブロッサムパッションフラワー

症状別ハーブ一覧

おすすめの使い方

ハーブティー、スキンケア、ホームケア、バス

ハーブのレシピ



和ハーブとしての使い方

和名:弟切草|オトギリソウ

西洋のメディカルハーブとは種小名が異なり近縁種となります。弟切草は、10世紀ごろの物語と関連しています。晴頼という鷹匠がいて、彼は瞬く間に鷹の傷が治る草を知っていました。それは先祖代々続く秘密だったのですが、弟が恋人にせがまれて教えてしまったそうです。それを知り、晴頼は怒って弟を切り殺してしまいました。そこからその植物は弟切草と呼ばれるようになり、傷の治癒に使われるようになったとのことです。葉にある赤い斑点は弟の返り血とも言われています。

学名 Hypericum erectum
使用部位 全草
成分 タンニン、ヒぺリシン、フラボノイド(ルチン、ケルシトリン、ケルセチン)など
作用 収れん作用、止血作用、鎮静作用、鎮痛作用、抗菌作用
適応 切り傷、痔、生理痛、不安、鬱、アレルギー

陰陽五行説




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